昨日、量子力学archiveにこの論文がありました。
「Discreteness and the origin of probability in quantum mechanics」
(http://arxiv.org/PS_cache/hep-th/pdf/0606/0606062.pdf)
Bornのルールの導出に関係する話です。
量子力学にはユニタリ的な時間発展と非ユニタリ的な測定があります。Everettの多世界仮説によれば、閉じた系がユニタリ時間発展をしていても、系の中にいる観測者は波動関数が収束するように見えます。なぜなら、無限に大きなアンサンブルを用意して、観測を繰り返したときに、観測結果の分布がBornのルールを満たさないような最終状態と元の波動関数の重なり(つまり確率)がゼロに近づくはずだからです。このようなゼロノルム状態をHilbert空間から除くと、Bornのルールが導かれるのです。
この論文の著者たちによると、有限自由度のアンサンブルでは、Everettの議論が成り立ちません。Bornのルールを満たさない最終状態をもつ世界の数が圧倒的に多いから、多くの世界にいる観測者はBornのルールに従わない結果を得ることになります。最後に、著者たちは、「Hilbert空間が離散的である」という仮説を立てて、この問題点を解消しました。基本的なアイデアは、Hilbert空間が離散的ならば、ノルムが小さい場合は「四捨五入」で捨てられるわけです。
アイデアは面白いですが、ちょっと怪しい感じもしますね。細かい計算は後で読みます。
「Discreteness and the origin of probability in quantum mechanics」
(http://arxiv.org/PS_cache/hep-th/pdf/0606/0606062.pdf)
Bornのルールの導出に関係する話です。
量子力学にはユニタリ的な時間発展と非ユニタリ的な測定があります。Everettの多世界仮説によれば、閉じた系がユニタリ時間発展をしていても、系の中にいる観測者は波動関数が収束するように見えます。なぜなら、無限に大きなアンサンブルを用意して、観測を繰り返したときに、観測結果の分布がBornのルールを満たさないような最終状態と元の波動関数の重なり(つまり確率)がゼロに近づくはずだからです。このようなゼロノルム状態をHilbert空間から除くと、Bornのルールが導かれるのです。
この論文の著者たちによると、有限自由度のアンサンブルでは、Everettの議論が成り立ちません。Bornのルールを満たさない最終状態をもつ世界の数が圧倒的に多いから、多くの世界にいる観測者はBornのルールに従わない結果を得ることになります。最後に、著者たちは、「Hilbert空間が離散的である」という仮説を立てて、この問題点を解消しました。基本的なアイデアは、Hilbert空間が離散的ならば、ノルムが小さい場合は「四捨五入」で捨てられるわけです。
アイデアは面白いですが、ちょっと怪しい感じもしますね。細かい計算は後で読みます。