第14回量子情報技術研究会に出席しました。今回の研究会は東工大の大岡山キャンパスで開催され、内容に関しては、量子情報理論の報告がメインでした。

阪大の小芦先生のチュートリアル講演、「量子暗号の無条件安全性」、がとてもわかりやすくて良かったと思います。量子暗号の無条件安全性の証明の大筋が理解できたと思います。テレポーテーションに基づく回復操作不要な量子誤り訂正に関する講演も良かったです。東工大の上田正仁先生がマクロ量子制御について話しました。Bose-Einstein Condensate(BEC)やoptical latticeを制御できたらどんな面白いことができるのかをいろいろと紹介しました。実験室でsupernovaに等価な現象を観測できることやsuper-chemistryのことなど最先端の話もありました。それに対して、実験の口頭発表が少なかったです。たった三件の発表のうち、光子制御ノットゲートの話が一番面白かったと思います。しかし、成功効率が1/9しかないという問題はまだ残ります。

ポスターもありました。僕が一番興味を持ったのは、動作速度が500MHzの単一光子検出器の実験報告です。知っている限り、半導体型単一光子検出器の動作速度は大体10MHz前後ですが、一気に500MHzというとんでもない速度に達成できたことは本当に驚くべきだと思います。しかも、用いた手法はとても簡単で、光検出器のゲート電圧を正弦波にした、プラス電気フィルタぐらい、だけです。実験をやっている人間しかわからないかもしれませんが、こんな高速なものがとても欲しいです。

今回の研究会に出席して、非常に勉強になりました。しかし、理論の発表が多すぎたと思います。特に、二日目はすべて理論の発表になっていて、面白い実験の報告がポスターになったことも、実験屋にちょっと不公平だと感じました。