■冬は往々にして湿度が低くなり空気が乾燥するため、目がその影響をダイレクトに被ります。

 

目が疲れ、しょぼしょぼしがちです。

 

根本解決法は、水分を充分に摂ることですが、人間は年をとるほどに体が乾燥し、しかも体が水分を吸収しにくくなります。

 

加齢に伴う皮膚の乾燥により、痒くなる人も増えます。

 

では、と言ってたっぷり水を飲んだとしても、そもそも体の吸収する機能が衰えている訳ですから、水が体を素通りしてしまいます。

 

飲んでも小便が増えるだけの場合が多く、そうなると水を飲むのを嫌がる高齢者は多いです。うちの父も、夜中に目が覚めると言って、飲むのをイヤがっていました。

 

ではどうするかというと、ひとつの対処法は、水を飲む前に、ひとくち水を含み、5分程度、口の中に溜めておくことです

 

要は、飲む前の準備運動で、「これから水が入ってくるよ」と体に教え、体に準備をさせるということです。

※もちろん、水を飲むたびに、この儀式(ritual)を行うという事ではありません。朝イチに行ったら、あとは適当に。

 

5分したら口の中の水は飲まずに吐き出し、それからチビチビと水分を摂取します。

 

こうやって、体にチビチビと水を染み込ませることが、乾燥によりもたらされる目の疲れへの、ひとつの対処法になると思います。

 

■体というのは、全身を均等に使い、均等に疲れると、心地よい疲労を感じることができるようです。

 

水泳は全身運動と言われていますが、水泳後は心地よいダルさを感じる人が少なくないと思います。

 

逆に、全身の中で、非常に不均等に酷使されている箇所があります。

 

言うまでもなく、それはです。

 

我々は江戸時代の人が一生で得るほどの情報が、わずか一日だったか(?)で、嫌でも入ってきてしまうようです。

 

ほとんど場合、スマホ、パソコン、テレビが、その元凶でしょう。

 

ですので、目の疲れに対処するというのは、我々現代人のほとんどにとって、健康を左右するほどの重大事なんだと思います。

 

目が疲れると頭が疲れ(その逆もまた真なり)、目の疲れが胃腸を筆頭する臓器に影響する例も少なくなりません。

 

また、自覚の有無に関わらず、目の疲れが精神的な疲労を招いている場合もあると思われます。

 

■では、どうするかと言った場合、最も手軽で相応の効果が期待できるのが、目を温めるという方法ではないかという気がします。

 

目を温める場合は、ドライではなく、若干、湿気を発するような素材だと、なお宜しいでしょう。

 

【遠赤美人 アイピロー】をお持ちの方は、

・500Wで20秒ほど温め(※先日、書いたように、この秒数に関しては、レンジの機種や使う人の感覚により異なります)、

・目の上に二つ折りにした「リードクッキングペーパー」(あるいはティッシュ)を置き、

・その上に加熱した【アイピロー】を置きます。

 

目の周りは皮膚が薄く、敏感ですから、ぬるい程度の温度で充分に効果があります(一説には、42℃程度)。

要は、アツアツにして当てないことです!

 

目だけが異常に疲れている場合は、目を温めるだけで、全身の疲れが抜けることがあります。

 

そういうのは、目の疲れを脳が全身の疲れとして感じてしまっているからで、いくら全身を揉んでも擦っても、目の疲れを抜かない限りは、疲れたままという場合もあります。

 

慢性的に疲労を感じている場合、色々と難しい医療処置をする前に、まずは目を温めてみるのも、ひとつの手段かと思います。

 

■長くなりましたが、冬は乾燥に起因する目の疲れを感じやすい季節です。

 

水分をチビチビと体に染み込ませ、目を温めるという簡単な対処法は、多くの人にとって、試してみる価値がある方法だと思われます。