ひだまり 7 (いろえんぴつ) | すけっちぶっくのまど

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風、香るいろえんぴつ画 〜
すけっちぶっくを開くと風が吹き抜ける〜


おばぁちゃんと  くまちゃん の時は
ゆっくり ゆっくり流れてゆく



ひと目編み ひと目編み

毛糸玉はころがる





おばぁちゃんは 編み棒を動かしながら

幼い日の事を思い出した






うす灯りの下

編み物をする母の後ろ姿






ほどいて毛糸玉にした母のセーター




 


夜の静けさの中

母の指は、編み棒のあいだを

くるくると毛糸をあやつり

編まれていく糸






毛糸玉はおかしく  ころがり

魔法のように見えた








すっぽりかぶり 袖を通すと

セーターは母の匂いがした







ひだまりのように 浮かぶ幼い日


窓の外の雪をいつまでもいつまでも 眺めては

空の上にはきっと

全てが雪でできた  キラキラした世界が広がっているって

信じていた






ストーブの上のヤカンは

シュッシュッ  と

せわしなく湯気をたてていたっけ




おばぁちゃんは 

子どものように クスッと笑った









想い出は色とりどりの落ち葉のように舞う




それは

辛い日差しにも

激しい雨にも

ちぎれるほど強い風にも

凍えるくらいの寒さにも

耐えて全てを受け入れてきた

一枚の葉の物語のように




ヒラヒラと






" ほれ、くまちゃん

これなら寒くないだろう "


おばぁちゃんは 

楽しそうに笑った







やがて落ち葉の上に雪は降り積もり

厳しい冬がやってくる



だけど

おばぁちゃんは 知っている

冬の寒さを耐え

大地や木々は新しい命を

芽ぶく






それが

たくさんの喜びをまた

与えてくれる事を










だからね








おばぁちゃんは 



つぶやいた







































enpitunoiro






































被災地の方々に早く

穏やかな春が来ますように

















ON THE ROAD 2023  "JUKEBOX"

 ♪♪♪♪♪♪♪♪🎶♫♪♪♪♪♫🎶🎶♪


Thank you for all the stage performances