今日は日本ダービーに出てくる怪物の可能性を秘めた馬、ビザンチンドリームを語りたい。
この馬は新馬戦の内容が後のGI馬レベルだった。
2戦目のきさらぎ賞もまた凄まじいパフォーマンスだった。
順を追って説明するがまずは新馬戦。まぁ新馬戦らしく多くの馬がソロっと出る中ビザンチンドリームも出遅れ気味にソロっと出た。
最初のコーナーを回って向こう正面では掛かるそぶりを見せながらもムルザバエフ騎手がガッチリ抑えて馬群の後方を淡々と進む。
自身の前半5F通過タイムは推定1分02.9秒。勝ち時計が2分01.4秒なので後半5Fを推定58.5秒で走破した事になる。
そして上がり3Fは33.9秒だったがこれを加速ラップで走破。
12月の阪神内回りコースを2歳馬で上がり33.9秒加速走破は馬場差があれどサトノダイヤモンドと同じパフォーマンスを新馬戦で出している事になる。
※サトノダイヤモンドの時は稍重馬場、後半5F推定59秒で走破。
新馬戦で後のGI馬と同じパフォーマンスを発揮したのである。
続くきさらぎ賞だが、これがまた凄い。
この凄さを語る為には実際に見てもらった方が早いと思うので↓に画像を載せる。
この日は内馬場が荒れている為逃げたシヴァースが内6頭分程空けている。ビザンチンドリームは内9頭分空けた位置。この時はスタートで7馬身程出遅れた分を巻き返す為ピーヒュレク騎手が押して馬群に取り付いているのだが絶賛掛かり中である。
1コーナーに入った時は、
シヴァースは距離ロスを無くす為最内に進路取りしているがビザンチンドリームは内4頭分空けた進路取り。
そのまま2コーナーでは内5頭分空けた進路取り。
直線に入る時には画像のように2着馬ウォーターリヒトが内6頭分の荒れていない最内に進路を求めてたのに対して何とビザンチンドリームは超大外、内16頭分の位置に進んでいったのである。
単純計算ではあるがここだけでも2着馬ウォーターリヒトとは5M程(2馬身以上)の距離ロスがあり、レース全体で考えるとタイム差無しの3着馬シヴァースとは20M程(8馬身以上)の距離ロスがあった事になる。
7馬身程の出遅れをカバーする為に押していき、そのまま掛かり通すというリズムが崩れた状態で8馬身以上のハンデと前有利という展開利があった馬に勝っているのだ。
そのシヴァースは次走アーリントンカップで9着に敗れているが抜群の手応えで直線弾けようという段階で前が詰まった為のもの。決して弱い馬ではない。
怪物が意気揚々と臨んだ皐月賞は全く持ってレースにならなかった。初輸送の入れ込み、10馬身程の出遅れ、直線手前で進路をカットされてバランスを崩す。
怪我をしなかったのが救いだった。
そんな怪物候補が今回追加登録料200万円を払って日本ダービーに出てくる。
2度目の輸送なら入れ込みも多少はましになるだろう。入れ込みやすい馬が距離延長は疑問が残るがコーナリングが下手なビザンチンドリームにとって東京替わりはプラス。
初の左回りに関してだが基本的に心臓が左側にあって重心が左寄りになる為馬は左回りの方が走りやすい。勿論利き手前があるから一概にそうではないがまず問題無い。
課題のゲートさえクリア出来ればこのメンバーでも通用する下地はある。
怪物候補がこんなに人気を落としているのだから期待値の塊だ。
今年の日本ダービーで穴を開ける可能性があるとしたらこの馬だろう。