警視庁は国葬に総監をトップとする「最高警備本部」を設置し他府県の応援も得て2万人体制で警備に臨んだ。
そんな中、6代目山口組では国葬の前日に「明日の国葬の間、絶対に問題を起こさぬように」「事件等を起こした者は厳罰に処す」「外出は控えるように」と通達を出していた。
山口組系幹部は、「国家的な行事が行われている間は、警察の警備は最高レベルになる。この際に事件を起こして警察に恥をかかせたら取締りが更に厳しくなる。わざわざ、警察の恥になるような事件を起こして怒らせる必要性はまったくない」と理由を説明した。
朝鮮系をルーツに持ち極悪非道とされる山口組だが、そこは任侠の道、仁義は通すという事か。
語弊があるのを承知で言わせて頂くが、粗野な行動で国葬を妨害しようとした左巻きのクズ連中よりよほどまともな神経を持ち合わせていると感じた。
話が逸れるが、1992年に 「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(平成3年法律第77号)、いわゆる「暴対法」というものが施行された。
組名記載の名刺を出しただけでも取締りの対象とされる彼等にとっては大きな足枷となった法律であり、結果として関東では暴力団組織は看板を隠し地下に潜ってしまった。
表向きは堅気の商売に転向したのである。
繁華街から金バッチ、銀バッチをつけて闊歩するヤーさんは姿を消し、警察上層部の都合は知る由もないが、現場の警察官にとっては非常に仕事がやりずらい状況となった。
それまでは、気軽に事務所に立ち寄ってお茶なんぞを頂きながら雑談をしてある程度の彼らの動行が把握できていたところ、件の法律施行により彼らは警察排除に方向変換したのだ。
態度が一変して急によそよそしくされたことは衝撃でもあり以後は情報が全く取れなくなった。
国葬の日において問題を起こせば警察がムキになって取締りをするので大人しくしてろというのが真意なのかもしれないが、個人的には彼らなりの仁義だったのではという印象をもった。
私は現在、必要最小限の人間との繋がりしか持たず近所付き合いもしていない。昔で言えば世捨て人のような生活ぶりである。
会話もインターホン越しの宅配や出前館のお兄さんとの短い会話だけにとどまり、ほぼ家内以外との会話を交わすことがない生活を日々送っている。
要は人間関係が面倒なのである。仕事において嫌な人間社会を見過ぎた反動なのかもしれない。
ところが一つ例外がある。
ルーティーンとなった早朝の自宅周りのゴミ拾い時において近所の稲川会系組事務所(表向きは一般の会社)の連中と馬鹿話を交わすのが日課となっている。
なので、ご近所さんも私が反社の人間と勘違いしている人も少なからずいるようで目を合わせない人も多い。
現役時においてたまたま仕事上の接点から私の素性が彼らに知れてしまった訳なんだが、そもそもが礼節を弁え道理を通す彼らの方がチンケな一般人より好きなのかも知れない。。