昨年も同日の3月30日に釣行、この日はピーさんとIKD氏との釣行であったが、
激タフ中の激タフであり、自分がスピナーベイトで800gくらいのを1尾キャッチ
しただけで終わったというデータであった。今年も激タフが予想される中、それでも
謎の川へと向かったのであった。 例え、厳しいと分かっていても、それでもいどま
なくてはならない闘いがある。 それが自分にとっては謎の川のゲームなのである。

少しゆっくり目の5:45にスロープへ到着すると、SG氏が来ていた。ホームが
月曜日の夜のゲリラ豪雨で激濁りなのだという。 そうこうしていると、ハイフンの
カズさんことNZさんからも謎の川へと向かっている、というラインが入る。今年の
役者はこの3名。 6:10にスタートすると、水温は13℃あった。
今日は最高気温が20℃を超えるという予報。 それだけ聞くと、いかにも釣れそう
と思ってしまう。 特に都内で仕事なんかをしているとそう思うのだが、実際にこれは
フィールドに来れば分かるが、釣れそうな雰囲気はあってもまったく沈黙したりもする
ものなのだ。これがスポーニング直前の魔のタイミングなのである。このプリスポーン
期は、自分は1年で一番難しいシーズンだと思っている。 2月の最低水温期から水温
が少し上昇したりするタイミングは、釣れるか釣れないかを決めるファクターとしては
水温が関連する要素は非常に高い。 ところが、一度15℃前後まで上昇してから再び
10℃以下まで落ちたり、12~13℃前後をウロウロしていたり、という今くらいの
タイミングになってくると、もはや水温は決定的なファクターではなくなるのである。
釣れるのか釣れないのかを決定する他のファクターとしては、様々なファクターが
ある。 例えば風。 風向きや強弱等。 そしてベイトの有無や種類、量。 他には
カレントの強弱や、潮位等。 で、プリスポーン期で重要なのはやはり潮目だろう。
一般的に大潮が良いとは言われているが、これも微妙なところだ。 ただ、先日2頭
の豚が水揚げされた日は、大潮であった。 今日くらいのタイミングは下げ目で潮目
がよろしくないのでタフることはあらかじめ想定の範囲内ではあった。
さて、実釣であるが、SGさんが下流方面へ向かっていったので、自分は上流方面
へと船を進める。 先日午後に2本目を獲ったストレッチからテキサスでやり始める
が、何事も起きないまま定番のエリアへと入る。 そしてここでもテキサスを中心に
シャッド・クランクとこのエリアでの定番ルアーで展開をしていくが、読み通りでは
あるが、まったく反応が無い。 そうは言っても今年もここが一番釣れているエリア
だし、もう1週回ろうか、なんて考えてもみたが、同じ場所で同じ事を繰り返して
これまで以上の成果をあげようとしても無理な話である。そんな状況のことを、かの
アインシュタイン博士は「狂気の沙汰」と言ったそうである。 まさしくそんな感じ。

そんな訳で、今年はこれまであまりじっくりと攻めてはこなかったストレッチを
じっくりとやってみるプラン。 白鳥に絡まれながら国道の上までテキサスで丁寧に
ショアラインを攻めるがまったくバイトを得ることはできなかった。
11時に下流に下り、NZさんと合流。 まだ何もない、という。
一昨日に2尾目をキャッチしたエリアへと入ってみたが、この頃には南風がかなり
強く吹く感じになっていた。水面に浮いている赤潮みたいな汚れの塊が、葦際に打ち
寄せられて、まるで水面に膜を張っているように見える場所がいくつかあったので、
そういった場所をテキサスで撃っていくと、いきなりバビューンと突っ走るバイト!
あまりに突然だったので合わせを入れ切れず、なんと水面でバシャバシャバスが
跳ねた瞬間にテキサスがスッポ抜けてしまった!!
パッと見キロクラスのいいバスだったのにもったいない…。
しかし、これでどういう場所に居るかなんとなく分かったので近くの同じ条件に
なっている場所を撃っていく。
テキサスが着水した直後にまたギューンと持っていくバイトがあったので今度は
真上に力強くフッキング!!
おお!なかなかいいファイトの2バイト目!

いいファイトと思いきや35cm・650gのレギュラーサイズであった。NZさん
も下ってきて、自分も下流方面へと下りながら釣りをすることにした。 それにしても
危ない、今日こそデコるかと本当に冷や冷やであった。ひとまずは様々なバックアップ
を活用して、なんとか毎回辛くも逃げ切ることができたのだ。
その後、下流の実績ストレッチをじっくり攻めたがノーバイト。

NZさんとランチタイム。 すると上流からSG氏がエンジンでやってきた。
どうやらバスをキャッチしたらしいのだ。

SG氏、渾身の1250g。 長さは測っていないが、42~43cmくらい。
でもいいバスだ。 自分が午前中に攻めていた上流の実績エリア周辺でテキサスで
獲ってきたそうである。
午後の部再開するも、ここからは南風の爆風に悩まされる。南風ではあるが全身
に受け続けると少々寒い。ここで思わず、朝から着ていなかった防寒の上着を着る。
ひとまず午前中に2バイト得たストレッチに近い条件の場所を探してテキサスリグ。
SG氏はこの後ちょっとだけやって、すぐに撤収した模様。
その後は下流へ行ったり、また上流へ行ったり、と迷走を繰り返すようになった。
そうこうしていると、NZ氏からライン!!

37cmくらいだが、ブリッといいウエイトなバスをゲットした、というのだ。
パターンを聞いたが、非常に素晴らしい。 現場でのわずかな時間の観察からその
釣り方へと導くのか? という部分は本当に凄腕のなせる技である。 やはりこの
NZ氏もタダモノではないのである。
その後はNZ氏と二人、16時過ぎまでアレコレ試しながら釣りをするもノー
バイトだったため、16時ちょっと過ぎに撤収を開始した。 NZさんも自分が
撤収を終える頃に合わせてスロープへと戻ってきてくれた。
ひとまずは3人で一人1本ずつはキャッチできたので、そこまでひどい結果では
ないが、やはり難しいということだけは間違いなさそうである。 今年の謎の川、
やっぱりなんか変だ。

2バイト1フィッシュ。 今回も非常に苦戦したゲームとなってしまった。
これにて3月の釣行が全て終了となる。 ここまでで20戦釣行のうち、坊主は
6回。 14勝6敗で、昨年の15勝8敗よりは勝率は高い数値を維持することが
なんとかできた。 まだまだしばらくは不安定な状況が続くと思うが、次くらいは
また爆発を味わいたいものだ。 次回釣行は4月5日を予定している。 ではまた!