なにがなんでも初ラージを釣りたい。 その意欲だけが原動力となり、今日もフィールドへと
車を走らせる。 一昨日の謎の川戦での疲れはまだ残っている。 昨日、仕事から帰る地下鉄で
うっかり寝てしまったのだが、起きた時に正面の真っ暗な窓ガラスに映った自分の顔は、明らか
に疲労が色濃く出ていたのであった。 だがしかし、4時には起床し、マシンへと乗り込んだ。

夜明けの道を疾走し、着いたステージは今年初となる未知の川である。

6:20、セッティング完了し出船。 水温は7.6℃からのスタート。 これは悪くもなく
良くもない微妙な感じである。 そして昨晩からの爆風が残っており、ステイすることすらまま
ならないくらいの北風が吹きつけている。 ただ、昨日の雨は恵みの雨だったようで、この未知
の川でもいい釣果をあげた人がいた、という情報は入ってきていた。 といっても超絶ローカル
アングラーの話であって、自分のようなビジターなんて真似たところで到底マネできないレベル
の話であるが…。
メインはテキサスでのカバー撃ち。 それとフラットやブレイクはシャッド。 沈みモノは
ダウンショットの3種。 上流から吹きつけるので風に逆らいながらゆっくりと上流方面へと
ボートを進めながら釣りをしていく。 途中で気分転換にスピナーベイトなんぞ巻いてみたが
まだ早いようだ。 シャッドでは何回かレンギョのスレにかかるが、そこまでしっかりフック
アップせずに済んだのでファイト中に外れてくれた。
とにかく風が凄い。 テキサスをピッチングしてもラインが上空の枝に風で流されて絡むし、
シャッドはキャスト毎にフックにラインが絡んで潜らない現象に陥り、まともに釣りにならない。
まあ今日はどこへ行っても昨日の雨で増水&濁り、そして爆風だっただろうから、未知の川しか
選択肢は無い、と言っても良かっただろう。 とにかく、自分の釣りをやり切れればワンバイト
くらいなら獲れるかもしれない。
しかし、春のポジションっぽい場所でテキサスは食わない、ということはまだ水の中は冬の
ままなのだろうか? いや、春っぽい動きをしているバスが釣れた話も聞くし、おそらくまだ
どっちつかずなのであろう。テレフォン講座でチャタ川先生もおっしゃっていたが、ちょうど
季節の移り変わり目であり、春と冬を行ったり来たりしているような状態。 バスを釣るには
もっとも難しいタイミングなのかもしれない。
トンネルをくぐろうとすると、トンネルを吹き抜ける爆風と上流側からの流れが強烈過ぎて
エレキ全開でも通り抜けることができなかった。 エンジンを使ってようやく通り抜けることが
できたのだが・・・

上流側はババ荒れのどんぶら状態。 ほんのちょっとだけカバーを撃って下流側へ即退散。
本当に何にも起きないまま、時間だけが過ぎていき、夕マズメのチャンスタイム。

水温は9.6℃まで上昇。 風を受けにくい場所では10℃に到達した。 雰囲気は悪くない。
14時くらいからは場所によっては風がかなり弱くなってきたからだ。 しかしながら朝からの
爆風に耐えながらの釣りであったため、写真のようにバッテリーの電圧も10Vを切り始めた。
それでも最後まで諦めることなく、17時まで巻き続けて、撃ち続けた。 初ラージを獲るため
の執念であるが、それもむなしく17時にNBNFにてストップフィッシング。 通算で22時間
ノーバイトノーフィッシュである。 完全坊主2連敗を加算し、これにて8勝7敗。いや、今年は
何度でもデコってやるぜ。
というのも、昨年まではこの時期、比較的手堅いスモールのオカッパリを混ぜて、安定的に魚に
は触れるようにしていた。 しかし、今年は心を鬼にし、退路を断ってラージ狙いに徹している事
もあって、対ラージ戦では全敗してはいるのである。 真冬~早春のスモールならば、今の自分で
あればある程度イメージ通りに釣れる自信はある。 しかし、それでは面白くない。今は釣れない
ラージをどう攻略するのか、のほうが面白くて仕方がないのである。 ゲーム性、という意味では
ハイシーズンでもラージのほうが難易度は高いと考えるのである。
それにしてもこの冬からのラージは本当に難しいね。亀山でも、超の付く達人が平気で連続で
デコったりしている。 これはすなわち、上手いとか下手とかそういう次元ではなく、それらを
超越した強力な運の力ですらあると思う。 もちろん運を味方につけることも、バス釣りの世界
では非常に大事なことだ。もっとも自分の腕では、運を味方につけたとしても釣れる気がしないが…。
さて、次回釣行もラージ限定戦を予定している。 今年は、初ラージを獲るまでは、スモール
のオカッパリは封印することにした。 不退転の覚悟で、釣れるまで初ラージを狙ってやる。次
こそは念願の初ラージを仕留めたいところだ。 それではまた!