久しぶりの自論シリーズ。



 良く、「秋は巻物」 という言葉を目にすることも多いだろう。しかし、騙されてはいけない。

 これは全てのフィールドでハマる訳ではないのだ。 巻物がハマるフィールドでは、やはりその

 フィールドでのメインベイトが、小魚系のベイトフィッシュであることが大前提となるのである。



 秋でもなおメインベイトがザリガニやエビ等の甲殻類であった場合、巻物がまったくハマらない

 シチュエーションも良く存在すると思うのだ。 もちろんこれは、学術的根拠も何にもない自分

 の経験からくる理論だし、イレギュラーもあり得ることをご承知おきいただきたい。







  先日訪れた「懐かしの川」がまさにこれであった。  目視できるくらい小魚の群れは多く

 存在していた。 が、しかしそれらの正体はハスであった。  肉食系のハスは、バスと同様に

 モロコやオイカワ等の小さいベイトフィッシュを捕食するという。それゆえ、バスが好む体長が

 4~5cm程度のベイトフィッシュは、あまり見ることができなかった。そのせいかクランクや

 シャッドといった巻物ではまったく反応しなかったのだ。 これは、やや離れた同水系の謎の川

 でも共通している事象である。 バス以外に、ベイトを捕食してしまう魚が多いフィールドでは

 バスは小魚よりも甲殻類をメインベイトにしてしまうのだろう、と考える。 こうなってくると

 バスの視線は水面方向や横方向よりもボトムに向く、という仮定。テキサスやスモラバ、ダウン

 ショットのボトムずる引き系の攻めが効果的であった、というのが先日の懐かしの川であった。





  春の終わりから真夏くらいまでは、エビが産卵のため岸際のシャローに居ることが多いので

 バスもそれにともなってドシャローに差しており、カバー等に身を潜めていることが多いのだが

 最高水温から折り返して下がり始めると、甲殻類も深い場所へと落ちていくので、バスもそれを

 追って岸際から姿を消す、という理論だ。 夏前はテキサスで岸際を撃ってればバンバンバイト

 があったのに、9月以降になるとまったくバイトがとれなくなる、というのがこの原因と考える。

 川系であれば、ある一定の水深が平坦に続く中に、少しだけ深い部分があると、そういった場所

 のボトムに甲殻類が潜むため、それを探しにバスもそういったエリアに固まる、という状態が

 おきる。「一段深い位置にバスが落ちる」という表現が当てはまるようになるのだ。 あくまで

 仮説の積み重ねであり、水中カメラでのぞいて直接見た訳ではないのだが、自分の結果とリンク

 はしているので、大きくは間違えていないと考える。 




  しかしあくまでもこれは、メインベイトが甲殻類である場所の場合。 高滝ダムや亀山ダム

 のようにワカサギパターンがしっかりと成立するようなステージは当然別であるし、懐かしの川

 や謎の川だって、季節によってはわずかながらワカサギパターン等も成立することがあるので、

 そういう場合は話は別である。 ホームリバーだって秋であればガンガンベイトを追っている

 ので巻物も十分に成立するのだ。 実は、春にあれだけテキサスでガンガン釣っている謎の川

 でも、さんざん巻物を試しているのにも関わらず、巻物で釣ったのは通算でもわずかに数本。

 これすなわち、マッチザベイトを外している、という理屈だ。 甲殻類系がメインベイトとなる

 展開のフィールドで、バスの居るエリアの絞り込みをするのは容易ではない。 ボイルもあまり

 見ることが無い訳で、ヒントがあまりないのだ。 



  こういった場合、川の隅から隅まで、上から下までひたすら魚探をかけて地形を把握し、

 もっともベストなエリアを絞り出してじっくり攻める、という他に攻略法はない。 ピー師匠

 は、実はこういった釣りで非常に強い。フィールドの全体観から、その日その時に良いエリア

 を絞り込み、じっくりと攻める。 それがハマった時の爆発力は、もはや説明不要だろう。








  マッチザベイト。



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  うまくハマればこんなバスに出会えるのだ。 さーて、明日は何して過そうか?ではまた!