台風22号のはじっこが九十九里浜をなぞるように北上していくさなか、次の日曜日に
控えたシンザンカイトーナメント・ペアクラシック決勝の最終プラクティスを行った。
はっきり言ってこんな日に釣りなんてただのバカだが、実際フィールドにはそんなバカ
は多数いた。 5時30分に到着するが、雨が降りやまずボート屋さんでグダグダ(笑)
始める前からやる気ゼロなノブ氏と自分だが、そんな我々を放置してフィールドへ漕ぎ
出そうとする気合100%な男が一人いた。 そう、前回に引き続き今回も片倉ダムへと
やってきたKCCさんである。 正直、今回に関しては「デコる覚悟をしてきて下さい」
と伝えてはあった。 そう、自分もノブも、正直釣る自信など微塵もないからであった。

雨が少し弱まったところで出撃!
今日はノブ氏との同船釣行である。 自分自身は本来、ボートの2人乗りは大嫌いだが
このペアクラシック決勝はペア同船がレギュレーションのため、やむをえない。 本番
同様に同船してセッティングやら立ち位置やらをチェックしながらのゲーム。ところが
この雨・・・。 スタート時の水温は21℃、減水の状態はマイナス90cmだったが
なんと夕方の帰着時には完全に満水まで水が増えてしまう、というとんでもない状態で
あった。 あまりの雨に、自分は開始早々にレインウェア内部に浸水。 これに早くも
やる気がなくなり、適当モードにはいる。
前回は減水でいろいろな部分が進入不可能だったため、今日は増水して回れるように
なったエリアをチェックしてみることにした。 前回、KCCさんが釣った某ポイント
は完全に水没して見えなくなっていたが、そのあたりで釣りをしていると雨がますます
強くなり、緊急避難。

結局、この橋の下から2時間以上動くことができなくなってしまった。 とりあえず
パンを食べたり、適当にその辺に投げてシェイクしたりして、ダベりながら雨が弱まる
のを待つ。 上記の写真だと伝わりにくいが、バケツをひっくり返したような豪雨にも
なった状態で写真を撮ってみた。
ここ、ダウンショットでそこら辺を探っているとどうもギルがつついてくるようだ。
そんな折、ノブ氏が突然「マジっす、マジっす!」と騒ぎながらなんとファイトしている!
自分らはネットを積んでおらず、すぐ隣にいたKCCさんのネットですくってもらった。

なんと、スーパーラッキーな交通事後フィッシュ!!笑
38cmの680gであった! まあこの際、釣れればなんでも良い。 今日は釣りを
するべきだとは思えないバッドコンディション。 そんな中で貴重なこの魚を見れただけ
でも素晴らしい出来事だ。
一向に弱まらない雨。 退屈しのぎにノブ氏が極小フックでギル狙いを始める。なんと
5枚くらい手のひらサイズのギルを連発させていた。 自分もマネしてやってみる。

自分は一枚(笑)
その後、スモラバを水面直下でミドストさせていると、いきなりグンっとひっぱられた
ので合わせてみるとバスだった(笑 が水面でぱちゃぱちゃいってバレる。 豆だった。
ほぼまともな釣りができない時間を2時間ほど過ごし、昼過ぎに意を決して釣り再開。
ここでKCCさんはボート屋さん方面へリターン。 自分とノブはさらに先へと進んで
みることにした。
いろいろとチェック&トライするもアタリはない。 13:30、降りやまない雨が
体を冷やし続け、自分はポッキリと心が折れていた。 「ノブ~、もう帰ろうよ~」と
自分が言い始めた時であった。
「よっしゃ!」
とノブ氏! ぬわにい~、しかも結構いいサイズ!?
ネットがないのでハンドランディング!!

これはナイスなクオリティフィッシュ! 長さは42~3cmだろうか、しかし重さ
は堂々のジャストキロフィッシュ!! この片倉ダムでのキロアップは非常に貴重だ。
しかし、雨の中でこれはすごい。 今日のノブ氏は完全にモッている。
ここで自分は水没したブッシュ撃ちを提案し、ノブ氏にポイントを指示しながら釣り
をすることにした。 完全に折れた心が、このノブ氏の魚により最後の力を振り絞って
再び立ち上がるパワーを与えてくれたのだ。 ガンスリンジャーを握り、レイダウンを
中心に7gテキサスを撃っていく。 ワームはパワーバルキーホッグ3インチグリパン。
14:00をちょっと過ぎた時だ。 とあるレイダウンに沿ってテキサスをするする
落していくと、コンッと軽くなにか当たった感じ。 ここでフッキングを入れてみると
乗った!!
よっしゃ、最後まであきらめないでよかった!! 自分的にドラマ魚が出たぜ!!
ガンスリなので一気にぶっこ抜く!

37cm、680g!! だけど何よりもうれしい坊主回避フィッシュだ!それが一番
大事なことだ。 いやー、本当にデコらなくてよかった~。 これで二人の3本合計は
約2.3kg。 このウエイトが当日再現できたら、TOP3には入るに違いない。まあ
もちろん当日の再現なんて非常に難しい訳だが・・・。ちょうどこのくらいで雨が上がる。
その後、KCCさんを探しにボート屋方面へと戻る。 しかし発見できず、ボート屋
周辺のポイントをチェックし、16時過ぎに戻ろうとすると、ちょうどKCCさんも
桟橋に戻ってきていた。 KCCさんの結果については本人ブログを。 なんとなく
だが、大会当日にやるべきことが、二人ともうっすらと掴むことはできた。その意味で
は今日のプラは、しんどかったけど意味のあるものとなったのだ。 あとは本戦のみ。
帰着ギリギリまであきらめない精神でやるしかない。 当日は頼むぜ、ノブ!!