まずは冒頭に、本戦内容とはちょっと異なる話をひとつ。
えのちんスタイルの目指すものは何か? 色々なステージで色々な種類の釣りをやり、アマチュアでは
あるが本格的な大会の参戦だったり、身内の大会形式だったり、時にオカッパリ、時にボート、などなど
様々取り組んではいるが、最終的に目指しているモノとは、
その日、その時、その場所での最大・最良のポテンシャルの釣りをして、最大限釣りを楽しみたい、という事。
ただそれだけなのである。 元々飽きっぽくて、同じフィールドでの釣りが続くと嫌になってしまう傾向にある事
ももちろんあるが、様々なステージで、様々なジャンルの釣りをして、総合的にマルチなアングラーを目指すこと
により、いつでもどこでもとりあえずはしっかり釣る、というアングラーになりたいのだ。 大会への参戦はその
中で、自分がどれだけアジャスト能力があるのか、を計るモノサシとしている。同じフィールドに通いこみ、その
フィールドでは無敵なレベルに極めるも良し。 何かの釣りに特化して練習し、このジャンルの釣りなら誰にも
負けない!という確固たるものを築き上げるも良し。そういった取り組みで釣りをしている人も多いかもしれない
が、それはそれでスタイルなのであって否定はしない。一時の自分は高滝に通い込み、ボコボコ釣りまくって
いた時期があった。ちょうどブログを始めるちょっと前の期間である。 しかし、当時の高滝は簡単過ぎて高滝
しか通っていないと、総合的な釣り力は低下する、とまで言われ始めていた。自分自身もそう思っていたのだ。
そんな訳で、釣りをするフィールドの種類を増やしていったのである。 もちろん今の、毎回違うステージに
出かけていったり、色々なことをやってみて失敗してたり、というのを客観的にみると、やってることどれもが
中途半端なのではないか? という声があるであろうことも想定はしている。ただ、サラリーマンでありながら
年間に80日近い釣行日数で釣りしていくその回数の多さである程度カバーはできていると思っている。そして
楽なステージには逃げず、あえて難しいステージで難しい釣りにチャレンジすることによって磨きをかけたい。
前置きが長くなったが、そんな自分自身のアジャストスキルを磨くための大会参戦。 今回はどうなったので
あろうか。 シンザンカイ第3戦の様子である。 まずは5:00に松下より出船。 事前のプラは雨で今日は
快晴、早朝から南風が強く吹き付けていた。 その後、昨日よりも強く吹いたようだ。
やることは、シャローカバーはテキサス。 ディープのカバーはベイトネコやベイトノーシンカー。 岩盤は
スモラバとノーシンカー。そしてインレットはノーシンカーとダウンショット、といったプランである。 条件
の良いカバーは何度でも入ってやろうと思ってはいた。 当然他のアングラーも多数あり、やろうと思ってたら
入られた、なんてことは日常茶飯事となる。
最初はインレット撃ちをやりに沢を上って行く。

しかし先行者とバッティング。 先行者の方がマメを獲っているのは見たが、その後続かないようですぐに
見切る。 シャローカバーは、木曜よりも5~10cmくらい減水しており、木曜にバスがしっかり入ってた
カバーは浅くなりすぎて居ない、といった感じになってしまった。 また昨日からの爆風で浮きゴミもだいぶ
散ってしまい、浮きゴミカバーを形成していた場所が大幅に減ってしまっていたのである。
最初のストレッチをあきらめて笹川方面へ行こうとすると、ノブ氏発見。そして遠くから見ていたがロッド
がしなっていた。 ちょうど2本目を獲ったところだという。 なんとこの時点で2本で2kgを超えたようで
ノブ氏はすでに余裕のよっちゃんモードとなっていた。
ノブが釣ったのは、プラでさんざん練習したファットイカ。 アプローチに少々肝があったのでノブ氏に教え
てもらいながら自分もファットイカを使い始めた。 ノブ氏と一緒に笹川上流方面へと向かい、よりとも島周辺
のストレッチへと入った。 するとやりはじめてすぐ、自分のファットイカに強烈なバイト&ファイト!!
ところが残念、これは枝化けしてしまった。 ファイトした感じからすると40UPは硬いと思った。
もったいないなあ…。
その直後、ノブと話しながらやっていると、いきなり自分のラインが走ったので、フッキング!!
お? これもいいサイズか?

よっしゃー、自分もファットイカで釣ったぜ~!!
41cmくらいで800g前後だろう。
写真はキャッチした直後に撮ったのだが、実はこの魚、結構フックを飲まれてしまったようで、綺麗
に外せるかが格闘であった。 時間がかかったのでヤバいと思ったのだが、案の定、ライブウェルの中で
ベントミノーみたいに横たわってしまい、エラしか動いていない。 近くに居たノブ氏が酸素スプレーを
貸してくれたが、蘇生せず…。
まだ朝の7時くらいだから、後6時間は魚を生かしておかなくてはならない。 さすがにそこまで持た
ないだろう。 非常に残念ではあるが、この魚はデッドフィッシュとなってしまった。 このバスを持ち
こめない悔しさもあるが、それ以上に競技中にバスを死なせてしまった…。 このことが非常に魚に申し
訳ない、という思いが強すぎる。 このデッドフィッシュで完全にメンタルが崩壊していまった。
その後、ノブ氏は近くでリミットメイク・・・! これで2.5kgは余裕であった。
ここでノブ氏と別れて、笹川上流へ進んでいった。 ヘラの方も多く、バサーも当然多い。
だが、しかし、亀山特有の「食わないタイム」に入りつつある。 朝8時~午後14時までの間は
なぜかほとんど食わないのである。 本当に難しい。 自分はわずかな可能性にかけてファットイカで
オーバーハングの超えげつない場所にスルスルと入れていくが、アタリはない。
浮きゴミを探しては撃ち、垂直岩盤ではスモラバをフォールさせたり、と途中色々とやってはみたが、
やはり2バイトを得ているファットイカをメインに使う展開となった。
ボート屋まで戻り周辺のカバーを撃つもノーバイト。
結局、その後何も起きず、あっとい間の13:30の検量タイム。
・・・で
今回はノブ氏がやってくれた!
なんとノブ氏、初のシングル入賞圏内。 2650g程で、7位だった。 自分は今回、ゼロ申告。
亀山ダムとは、バサーとしての本当の意味での実力を問われるステージである。 釣った魚をいかに
帰着まで生かしておくか? といったマネジメントの要素も要求されるし、総合的な釣りの技術に関して
もカバーに限らず、巻物・撃物ともにキャストスキルも必要。 また、風の変わり際やタイミング、水温
等様々なデータからバスの居る場所を突き詰めていくスキルも必要だ。 そういった意味で、ノブ氏と
シンザンに出てからは、色々と教えられることが多い。 彼は魚を生かすためのシステムをしっかりと
構築しているからである。 そして今回、プラでしっかりと練習したパターンを、プラ以上の結果へと
つなげた。 そんなノブに拍手!
自分は、と言えばデッドが悔やまれるが、それもまた、自分のフッキングのヘタさがゆえの結果であり
まだまだ修行が足りない。 しかし、今回のプラ&本戦という2回の釣行は、自分にとっては非常に良い
勉強となっただけでなく、亀山ダムのさらなる魅力にも気が付く、貴重な体験をすることができた。
さて、次の釣行は水曜日。 行先はまだ未定だが、あと二日間でゆっくり考えたい。それでは。