2019年の年初、例の旅行を迎えた。



出発当日の筆者のコンディションは最悪。

仕事納めの日に、焼き鳥屋さんでいただいたレアのささみが原因か、消化器の不調に見舞われた。
年の瀬の救急病院にかかり、苦しい年越しを過ごしていたのだ。

医師に事情を説明し、フライトをやり過ごすために止瀉薬を処方されたが、当日まで行くかどうかを本気で悩んでいた。



あれだけ揉めたのに。
せっかく決意したのに。

ドタキャンすれば別れを告げられても仕方がない。
辛うじて繋ぎ止められたとしても、結婚はまた遠いものになるだろう。



這ってでも行こう!!



年末ほとんど寝込むことしか出来なかった実家を出発し、ターミナル駅で夫氏と待ち合わせた。
気力だけで自分の体とスーツケースを運んだ記憶がある。



筆者「なんとか来れたよ。道中迷惑かけるかもしれない。ごめんね…」

夫氏「大丈夫?のんびり行こうね。」



夫氏は筆者を気遣う言葉をかけてくれたが、様子はルンルンであった。

もしドタキャンしていたら、夫氏は落胆しただろう。
ルンルン夫氏を裏切らなくてよかった。

筆者もルンルンしたいところだが、何せ数日ろくなものを食べておらず、消耗が激しい。
止瀉薬を飲んでいるとはいえ、長時間のフライトへの不安もあり、テンションは最低水準だった。

申し訳ない。
旅行前に浅はかな行動をとったばかりに。



夫氏「先に言っておくけど、旅行中にサプライズはないからね!」

筆者「ん?」

夫氏「だから、サプライズはないから期待しないでね!」



搭乗する前だったか機内だったかは定かでないが、序盤で夫氏はこう告げた。

「旅行中のプロポーズはない」という事前説明らしい。



期待すればいいのか、期待しなければいいのか。
壮大な前振りなのか、ただの親切なのか。
ふざけてるのか、まじめなのか。



期待を裏切られたときの絶望に備え、まじめな夫氏の親切な事前説明と解釈した。

期待しない。
でも、どこかで期待してしまう自分もいる。

なぜ、そんな事前説明をしたのだ、夫氏。



こうして、心身ともに重い状態で、旅は幕を開けたのであった。





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🎍新年明けましておめでとうございます🎍

どこにも行けないし、暇すぎてどうしよう…などと考えていたはずが、気付いたら三ヶ日も終わろうしています。

筆者は大半の時間を刺繍に充てていました。
ただ黙々とチクチク。

あとは箱根駅伝を見たり、ゆっくりお茶を飲んだり、うたた寝したり。

そんなお正月もいいかもしれない。
そう思えるのんびりとしたお天気のいいお正月でした。

皆さまはどんなお正月を過ごされたでしょうか。





あられ家のお正月の一幕です。

昨年のお正月休みは旅行に充てたため、お正月の支度は今年が初めて。
11月に実家に帰った際、古文書のごときレシピをスキャンし、おせち料理に挑戦しました。
何しろ大変だったのがお煮しめ。
下茹でしてお出汁で煮ての繰り返しに気が遠くなりそうになりました。
加えて不便だったのが、あしらいの葉が簡単に手に入らないこと。次回は実家で収穫して来ようと思いました。

筆者の実家では、朝はお雑煮と口取り、夜は焼き物を中心に、お煮しめと酢の物を適宜いただいていたので、我が家もそんな具合です。
蒲鉾、伊達巻、昆布巻き、黒豆は購入品です。