箸休めの四方山話。

 
轟さんとの合コンメンツ集めに奔走していたときのことである。
 
 
 
10年以上会うことも、連絡を取ることすらもなかった高校の友人E子に声をかけた。
彼女は文系の東大卒。
 
小さめサイズで可愛らしい。
比較的気分の抑揚が大きく、突然音信が途絶えたりするタイプ。
現在の職業も存じあげない(訊いても回答を得られない)。
 
久々の連絡が合コンの案内というのもさみしいが、他の参加者2名も高校の同級生ゆえ、お声かけした。
 
 
 
E子の警戒心が強いことも承知している。
包み隠さず経緯を説明した。
 
男性幹事と筆者の関係、筆者の婚活状況など。
 
 
 
E子「そうなんだ!!婚活中なんだね~私あんまり結婚興味なくて…ぼんやりしてるw」
 
筆者「わたしもすごい結婚したいわけじゃないんだけどね…社会に認められるためにやってるって感じ(´・ω・`)」
 
E子「したくないなら無理にする必要なくない...?そういう時代でもなくなってきてるし...」
 
筆者「ほんとのところ、経済的にも精神的にも1人で生きていく自信はないのよね。。。」
 
E子「 そっか~私そういうまともな危機感が無いからな...でも子どもがいらなければ結婚自体はいつでもできるし、焦らなくてもいいのでは...?」
 
 
 
その後も懇々と諭された。
 
たしかに、結婚など眼中にない女性からすれば、筆者の行動は異常だ。
いかがわしいアプリで、見ず知らずの男性と言葉を交わすのだから。
 
嫌悪感を抱かれても仕方がない。
軽蔑されたかもしれない。
 
合コンメンツは他を当たろう。
 
 
 
筆者「変なお誘いごめんねアセアセ無理はしなくていいからね!で、どうする??」
 
E子「一応行く…と思う。けど100パーではないかも…はっきり言えなくてごめんね。」
 
 
 
NOではない。
しかしYESでもない。
 
 
 
筆者は、E子の結婚観や恋愛観を知りたいわけではない。
ただ、合コンの参加者を揃えたいだけ。
 
 
 
めんどくさい。
 
 
 
これだから、女性は苦手なのだ、と思ってしまう。
相手が男友達なら、「じゃあ来ないってことね?」「いやいや、はっきりしてよ。」と言えるのに。
 
対女性のコミュニケーションにおいては、微妙な心理を忖度することが求められる。
 
 
 
面倒になった筆者は、共通の友人に尋ねた。
 
E子は来ると思うか。
ドタキャンに備え増員すべきか、欠員を許容すべきか。
 
友人は、E子らしい緩さと評し、直前になると面倒になってドタキャンする可能性が高いと予測した。
結果、期限を定め、その時点で100%ではない場合、欠席とみなすことにした。(結局筆者らしい冷徹な方式)
 
 
 
しかし、興味深かったのはこの経緯に関する、友人の見解である。
 
 
 
友人「なんだか女のプライドを見た気がする。」
 
筆者「女のプライドなの?」
 
友人「私は焦ってないし、困ってないし、別に結婚しなきゃいけないわけじゃないし、結婚だけならいつでもできるし、子供だって産まなきゃいけないわけじゃないし、養子だっていいんだし…と自分を正当化しつつ、でも合コン断るでもなく、誰か良い人いないかなとは言ってるから、別に完全に興味ないわけじゃないんだなと笑」
 
 
 
たしかに、E子はこうも言っていた。
 
E子「理系の研究者みたいな人で独身で良さげな人いない...?結婚にはあまり興味ないけど理系の研究者には興味あるから...w」
 
 
 
筆者は、E子に諭され、恥も外聞もなく婚活する自分を省みた。少し。
彼女は一歩先を歩いている気がした。
 
しかし、友人の見解を聞き、目が覚めた。
E子は興味がないと言いつつ、異性との出会いを欲している。
危うく欺かれるところだった。
 
「わたし全然勉強してないよー。」と言いつつ、必死に猛勉強している感じ。
 
 
 
やはり忖度は苦手だ。
とにかく来るのか来ないのか、それだけはっきりしてほしい。