ここまでのお話↓
とりあえず、もう一度お会いしてみよう。
筆者はそう思った。
しかし、駆け引きも苦手、やきもきも苦手。
そこで、結婚相談所を見習い、直接的に進退を問うことにした。
M氏なら答えてくれそうである。
伸るか反るか。
筆者「わたし、Mさんの飄々とした雰囲気好きですよ。わたしがご期待に添えたかはわかりませんが、またお会いしたいと思ってます(^-^)」
M氏「ありがとうございます。」
M氏「ただ、申し訳ないですが、免許持ってないのと趣味と呼べるものがないというところで、ちょっと合わないかなと思いました。」
このたびも見事落選でございます。
落選理由は、自動車運転免許と趣味の未取得。
筆者は、ある程度の知能と技術を有し、専門的な職に就いてる。
メディアへの露出も増え、単発ながら大学の教壇に立つ機会もいただけるようになった。
高収入には程遠いが、自活できる程度の収入はある。
自立した女性の部類に属すると思っていた。
しかし、それはとんだ勘違いだった。
自立した女性に求められるのは、衣食住+遊のライフスタイル。
遊すなわち、衣食住をまかなって余りある、金銭、時間、精神の余裕。
たしかに自立した女性を見渡すと、みなリア充である。
金融、ゼネコンはゴルフを嗜む。
テニス上級者はテニススクールに通う。
ココブラつけてタヒチアンダンスに興じる者もいれば、にんにく注射にサプリ漬けでパーソナルトレーナーをつけてボディメイクする者もいる。
そう、筆者のように、暇さえあれば婚活と衣装と食べ物のことばかり考えている人間など、自立しているとはいえないのだ。
食事も旅行も一人でできるけれど、それも友達がいない非リア充の営みに過ぎない。
今の筆者には、“自立した女性”市場で戦う資格はない。
まずは武器を、趣味と運転免許を手に入れなければ。
と自身を省みたものの、どこか腑に落ちない。
筆者とM氏では、環境も、条件も違う。
電灯もまばらな山奥のメーカー寮は、いわば独身男性の巣窟。
健康な独身男性が何十人、何百人と集い、無料で使える運動場ならいくらでもある。
運転免許がなければ生活もままならない。
食事は、セブン、ファミマ、ローソンのローテーション。
キッチンに立つことのなかった父親を見習い、一切自炊はしない。
衣服は近隣に唯一存在するユニクロで調達。
春夏は同じTシャツ、秋冬は同じハイネックフリースと、チャーリーブラウンも真っ青。
散髪は4ヶ月に一度だけ。
では、筆者が、食事をコンビニで調達し、4ヶ月に一度しか美容院に行かず、毎日ユニクロに身を包んですっぴんで過ごしていたらどうだろうか。
そして、毎週末スポーツに興じていたらどうだろうか。
称賛されるのだろうか。
M氏のお眼鏡にかなったのだろうか。
女性はキレイにしていて当然、料理ができて当然、その上スポーツに打ち込まなければならない。
時間的にも金銭的にも、そこには明白な差がある。
同じ土俵で語られたくはない。
管を巻いたところで、敗者は筆者である。
負け犬の遠吠えをご容赦ください。
筆者「やっぱりそうですよね◎うっすら気づいてました笑。出直してきます!」
完。