「試験終わったら飲もう。」
「ハロウィンパーティーしよう。」

などと言いながら、ようやく再会に至った外科医S氏。



お会いしたのは数えられるほどだが、考えてみれば知り合ってからもう半年も経過している。
しかし、相変わらず2人とも婚活中。



残念極まりない。



普段は埼玉勤務のS氏だが、表参道で仕事があるとのことでお声かけいただいた。

S氏「何時に終わるかわかんないんだけど…ぜひ(>_<)」



久々にお会いしたS氏はやや疲れた様子。

2週間後にハンガリーでの学会が迫るも、まだ査読が通らずに修正に追われているそうだ。

大変そうな様子だが、とにかくハンガリーがうらやましい。


筆者「フォアグラとトカイワインですねー♪」
S氏「よく知ってるね。調べるまでワインの産地って知らなかった。」
筆者「ハンガリーといえば貴腐ワインじゃないですか!」


あれ?ワインは一通り知ってるんじゃなかったっけ??
ワインは飽きてクラフトビールと話していたような。


まあ、いいか。




しばらく間も空いたことなので、S氏を改めて捉え直してみた。
これまで懸念事項として挙げていた事柄を中心に。


⚫︎身長
当時のブログを読み返すと、まず身長の有効数字二桁問題を挙げていた。
そういえばそうだった。

見慣れたせいか、身長の低さは気にならない。



⚫︎やや弱々しい頭髪
頭頂部からくるタイプである。
話では、朝の身支度はほとんどせず、髪も寝癖のまま出勤するらしい。

そうだ、いっそ短髪にしよう。
短髪にすればハゲ感も気にならないし、髪を整える必要もない。

と思ったら頭頂部ハゲは薬で治るらしい。
治療すれば解決。



⚫︎体臭
これは実際のところキツいだろうな、と思っていたこと。
しかし、今回は気にならない。

夏季限定なら我慢できるか。
あるいは冷房強め生活にするか。



⚫︎いまいちな装い
初回こそきちんとしていたものの、回を重ねるにつれ、ひどくなっている気がするお衣装。
身なりにはお金をかけないと話していた。

ところがS氏、筆者の装いは“おしゃれ”と評す。
おそらくセンスが壊れているわけではない。

自覚のない音痴は手の施し用がないが、自覚さえあれば訓練できる。



⚫︎傍若無人なキャラクター
身体的なことはさておき、最大の問題はここだ。
自由奔放もとい傍若無人な、外国かぶれひとりっ子である。

今回も相変わらずやや偉そうに悪態をつくS氏。

うーん。

ま、適当にあしらえばいいか。
もはや可愛げかもしれない。




なんと。
全部妥協できたではないか。
筆者、成長したな。


別に交際をオファーされたわけでもないのに、勝手に品評会して勝手に妥協。
さらには己を賞賛している。
すまんね、S氏。




残す気がかりはあと一つ。
S氏のステータスである。
初回にはずいぶん変わった経歴と約束された将来について語っていた。

果たしてどこまで本当だろうか?



そうさ、捜査しよう。
サイバーポリス発動。

氏名を知らないため、捜査は困難を極めた。
手を尽くし、所在を突き止めたので、後編でお話したい。



(婚活アプリだと氏名を名乗り合う機会を逸する気がするんですが、皆さんどうやって氏名入手するんですか?)