食べ物紀行(コンビニ飯)


 7-11の「じっくり煮込んだミートソースパスタ」420円(抜)。
 スーパーマーケットで粉チーズを買って職場に常備する。早速ミートソースパスタに表面が真っ白になるくらいかけて食べる。美味い。この次食べる機会があれば、温める前にかけてみよう。

 


 さて「村上たかし」著「ピノ:PINO」を職場の同僚に勧められたので読む。確かに人に勧めるだけの充実した内容だ。まるで一本の映画を見せられたような読み応え感がある。表紙がロボットと老婆が絵描かれている点から「ピノキオ」が根底にあると推察される。本編中には「ブレードランナー」のハリソンフォードを彷彿させる調査員や、「AI」に影響を受けたようなシーンもあるが、根底には手塚治虫から連綿とつながる ‐手塚に限らず日本人としての‐ 「心」のありようについて描かれる。意識して描かれたのか、無意識なのか、欧米、特にハリウッドにおける物語のテーマは“父性”(要は一神教)が描かれるわけだが、本邦においては“母性”が中心となる。これは単純な二元論ではないと考えるが、言葉がまとまらない。恐らくは“魂”が収穫されることにより“救われる”事を奇蹟と捉えるのか、“魂”が存在すること自体の奇跡を寿ぐかによるのではなかろうか。
 読者としての自分に欠損があるのかもしれないが、傑作と云うには何かが足りないような気がする。ホームランに成り損ねた三塁打と云ったところか。ベテランとなった「村上たかし」のアレンジャーとしての手腕が素晴らしい。