イメージ 1

イメージ 2

 上野の東京国立博物館平成館で開催中の最澄と天台の国宝展をみてきました。行ったのが日曜日ということもあるのですが、混んでました。何で博物館になんてこれだけの人が来るんでしょうかねぇ。東京国立博物館(略して東博)も独立採算制になり、客を呼ばなくては話にならなくなったせいも有るのだと思いますが、いやはやなんとも。だったら館内レストランの値段をもう少し下げていただけるか、入場料を安くしてもらえると良いのですが(今回も招待券でしたけど)。

 比叡山へ行っても仏像や経典を見ることはそうそう出来ないし、今回集められた資料の現地に行こうと思ったら数千円でなんて済まないので、それを考えたら安くて有難い事です。仏像を一堂に会して並べているので、まるで立体曼荼羅を見ているようで感銘を受けました。ガラスケース展示でも良いので、配置に一工夫あればより感動できたでしょう。

 さて今回語りたいのは平成館ではなく、本館での展示物。二階に現在「阿毘達磨大毘婆沙論 巻第百七十五」と言うお経が展示してあります。正面階段の丁度反対のあたりです。
 解説に

 文和3年(1354)正月23日に足利尊氏(1305~58)が、後醍醐天皇や両親および戦没者の供養と天下泰平を祈願し、京都、鎌倉などの諸寺院の僧に書写させ菩提寺の等持院に奉納した一切経の一つ。各帖末の木版刷りの発願文には「尊氏」の自著がある。

 なんて書いてありますが、そんな事は脇に置いといて、注目していただきたいのは写真二枚目活字が書かれている中央下「上下上中上上上勝上極故」です。
「故に極上に勝つ」ですよ、「上下上中上上上」で!
これはどう考えてもコンボ技の指南書でしょう!!
今を去ること650年前にも波動拳や昇龍拳があったなんて!!!
これで足利尊氏は後醍醐天皇ら南朝を滅ぼしたんですね!!!!

 これぞ温故知新。
 
 東博は毎月少し展示物を変えていくので、お疑いの方は上野に足を運んでみましょう。最近の目玉は屏風雷神風塵図です。やっぱり本物最高。カッコイイ!欲しい!贋作が出されていてもだまされちゃうでしょうけど。それと見返美人図もあります。