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高殿円/著 エンターブレイン/刊 20060411初版600円 ファミ通文庫
 最近見かけなくなった少女漫画大河ドラマ。時代に翻弄され成長していく、例えばキャンディキャンディが代表作。
 史実のはざまを描くのではなく、ファンタジーとして女の子がポジティブに活躍する漫画が売れ線なのは決して悪いことではありません。でもそればかりというのもですねぇ、食傷してしまいます。
 出版業界の縮小とともに漫画業界も縮小せざるえず、特に少女漫画にかつての勢いを感じなくなっています。
 少女向けとか少年向けとかそんな区別は単に商品仕分けの便宜にしかすぎず、面白いストーリーに性別とか年齢は関係ないと思ってます。子供の活字離れが騒がれて久しく立ちますが、どちらかというと漫画よりも活字の方が勢いはあるかもしれません。
 カーリーも人気が出ればシリーズ化されるようなあとがきが書いてあります。
 傑作とは申しません。しかし、活字として足が地に付いた堅実で、かつ昔懐かしい「物語」としての小説を楽しんでいただけると思います。