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 銃もヤッ刀も殴り合いすら出てこないし、恋話も無い。でも「漢」の映画でした。監督が高倉健を尊敬していると言うだけあり、北の漁村(テロップを見ると男鹿市)で朴訥に生きる高倉健が画面に出てくるだけで絵になります。ラストはこれぞ「漢の背中」でした。
 映画どうしを比較するのはナンセンスですが、物語の構造としてはトム・ハンクス主演の「ターミナル」に近いような気がします。でもハリウッドが恋あり友情あり自己犠牲や笑いを散りばめ家族の思いを成し遂げようとする男を飾りまくり感動が上滑りするのに対し、朴訥で不器用な生き方しか出来ない男と素朴で純朴な田舎の人々との交わりが演出を超えた感動を画面から滲み出させます。昔の日本映画もこんなのを撮っていたような気がするんですけど、平成になってからは観なくなりました。たそがれ清兵衛も近いけど違うような。
 若い人にはおすすめしません。哀愁が分る人にこそ見て頂きたい映画です。是非オススめ。

以下Yahoo!より引用。
解説: 中国の巨匠チャン・イーモウ監督と、監督が尊敬して止まない高倉健との夢のコラボレーションが実現した感動のヒューマンドラマ。1人の日本人が異国の地で体験する心の触れ合いを通して、人と人とのきずなの大切さを再認識していく物語。単身で中国の撮影隊に加わったという高倉健の現地の人々と素晴らしい交流が作品全体ににじみ出ている。中国の人と言葉が通じないことで生じるやりとりがなんともコミカルで笑いを誘う点にも注目。
ストーリー: 長年の間絶縁状態だった息子が病に倒れ、余命わずかだと知った父親の高田(高倉健)は、息子のやり残した仕事を代わりに完成させようと、単身中国に旅立つ。(FLiX)
製作年度 2005年
製作国・地域 中国/日本
上映時間 108分
監督 チャン・イーモウ 、降旗康男
製作総指揮 -
原作 -
脚本 ヅォウ・ジンジー
音楽 ガゥオ・ウェンジィン
出演もしくは声の出演 高倉健 、寺島しのぶ 、リー・ジャーミン 、チュー・リン 、ジャン・ウェン