加奈子はどーだ

 これを見ろと

 言わんばかりに

 着ている大きめの

 コートを広げて
 少し膨らんだ

 お腹を見せた。
「本当に?!!」
 雄一郎は思わず

 晃をチラ見

 したので晃は

 一生懸命頭を

 めちゃめちゃ激しく

 違う違うと
 頭を振り、

 そんな晃から

 視線をすぐ加奈子に

 移して雄一郎は

 ついつい

 言ってしまった。
「俺の子供?」
「言ったわね?

 ああ言ったわ!

 NGワード言ったわよね?!

 疑うならここまで

 来るな馬鹿!!」
 もちろん信じてるが
 雄一郎は怒り狂う

 加奈子を

 有無を言わさず

 抱きしめた。
「ごめん。悪かった。

 冗談が過ぎた。

 子供は…

 冗談じゃないよな?」
「放してよ!何よそれ!!

 ちっとも私を

 信じてないじゃない!

 反省なんて口ばっかり!」
 雄一郎の背中を

 叩いていた

 加奈子だが、

 懐かしい雄一郎の

 胸と香りに

 包まれてやっと
 大人しくなった。
「晃にサプライズを

 手伝って

 もらったけど、

 加奈子の

 サプライズの方が

 大きい。
 待ちに待った

 俺たちの子供が

 生まれるんだ。」
「離婚するなら

 親権は渡さないから。」
 雄一郎は本気で

 青ざめ、

 本気で焦った顔で

 謝りだした。
「本当にごめん!

 悪ふざけが過ぎた!

 この通りだ、

 許してくれ加奈子!!」
 そうしてなんと

 地面に膝をついて

 土下座を始めた。
「うそぉ…雄一郎さんが…。」
 

 

 

 

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