ドアの向こうに

 立っている晃は

 泣いていて

 顔色が悪く、

 苦しそうに

 拳を握って

 胸を抑えている。
 先生はそっと

 晃の胸に手をやった。
「桐生君、

 どうしたの?胸って

 心臓が苦しいの?」

 でも言いながら

 先生は体の具合より

 精神的な苦しさの

 ようだと察した。

「せんせえ…。」
 晃から見て

 開いたドアの

 向こうの先生は

 心配そうな顔。

 先生はやっぱり

 優しいと感じて
 ここに来てよかったと

 思いながら

 外に出た先生にすぐ

 抱き着いて泣いた。
 先生は自分の

 肩に崩れてきた

 晃に驚き、

 そっと抱き寄せた。
「ううう…うぅ…俺…俺…。」
 どうしたのか

 知りたいが、

 玄関先で晃と

 抱き合っていて

 もし他の生徒が

 近くに住んでいて
 たまたま目撃したら

 大変なのでの

 耳元でささやいた。
「桐生君、

 ここじゃなく

 中に入って。

 何があったのか

 ちゃんと話を聞くわ。」
「うん。」
 肩で頷いて

 晃は先生の小さな

 部屋に入った。

 先生は少し

 誰か生徒が

 いなかったかどうか
 外を確認してから

 ドアを閉めて

 鍵をかけた。
 晃は泣きながら

 先生に寄り添い、

 痩せている

 先生の方が抱える

 様にしている。
「う、うう、う、うううう。」
「大丈夫よ。

 もう悪いことは

 起きないから。」
 晃は先生の肩に

 置いた頭を強く

 左右に振った。
 

 

 

 

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