恋をしている顔。
加奈子も雄一郎を
紹介した
友人たちがみな
雄一郎に恋をしていく
とろけるような
表情を見てきた。
そうして雄一郎は
加奈子の友人全部と
遊んでしまった。
3年前に
二人の間にあった
亀裂はやっぱり
根底では
消えていない。
加奈子もついそれを
言ってしまう。
「あなただって…。
あなたも
私の目の前で
裏切ってきたでしょう。
でも私は許した。」
「それは何回も聞いた。
俺は浮気をしてきた。
お前の目の前で、
お前の友人とも。
だけど一人も
愛したことはない。
この3年一度も
遊んでない。
本当に俺は人生で
お前しか
愛したことはない。
だけどお前は
晃を愛してる。
俺を愛して晃を愛して
楽しかったか?
だけどもう終わりだ。
俺と別れて
晃を取るかどうか
決めろ。」
晃と一緒にいる
空間は懐かしく
愛しく、二人が
一緒にいて
当たり前のような
錯覚を感じていた。
手をつないだのも
そういう錯覚のせいだ。
3年の時間が
なかったかのように。
雄一郎と晃、
魅力的すぎる
青年と少年を同時に
愛せるのは
刺激的だった。
晃に会うたびに
胸がときめく。
恋をした女の顔を
雄一郎の前で
晃に対してしてしまった…。
もし雄一郎が
加奈子以外の女に
恋をした顔を
加奈子の目の前で
したなら心が
壊れるだろう。
「…あなたは許せないのね?
分かったわ。
今度は私が責められる番ね。」
加奈子は拳を握って
零れ落ちる涙を
拭いた。
そうして寝室に
入って行った。
その晩は雄一郎は
リビングのソファーで
寝た。
人気ブログランキングへ
今日もご訪問ありがとうございます。
いいねをいつもありがとうございます。
