一生懸命真剣に
聞き入る晃に
雄一郎は続ける。
「実は出会った日記念日を
わざと今月スルーした。
俺の奥様は
天邪鬼で俺が
出会った記念日に
ディナーに連れて
行っても、
あらまだそんなこと
覚えてたの?
などと言って
わざと自分は
気にしてない
素振りをする。」
納得。
晃はいかにも
加奈子らしいと
うんうん頷いた。
「今月は俺は記念日を
無視したから
実は気にしてるはずだ。
そこでこの宝石が
演出を大きくしてくれる。
思いもよらない
タイミングの贈り物は
加奈子の気持ちを
揺さぶるはず。
だから奥様に贈る
宝石を選んでくれ。」
「ええええ?
俺が選んでいいの?
なんで??」
「実は晃が選んだって
言って晃の
悪い印象をよくする
作戦なんだな
これが。」
「俺の為?」
加奈子の気持ちを
動かすだけでなく
晃も感動した。
「雄一郎さんなんで俺に
そんなに優しいの?」
「そういえば、なんでかな?」
雄一郎は
悪戯っぽい顔で
晃を見る。
晃はちょっと
不思議な感慨を受けた。
雄一郎さんって
父しゃんみたいだ。
晃は雄一郎より背が低く、
お腹が出て
スタイルも悪く、
顔もイマイチだった
父を重ねた。
全然似ていない
素敵な雄一郎の笑顔と、
だいぶ薄れた
記憶の父の笑顔が
似てる気がした。
加奈子への
贈り物は実は晃への
贈り物みたいな
ものだと気づく。
俺が加奈子と
付き合ってたのを
知ったら雄一郎さん
どう思うのかな?
加奈子に会いたいだけ
だった晃の心に
不安の影が差した。
でもお店を見回して
困る。
「でも…俺こんなの初めて。」
「ゆっくり探していいよ。」
雄一郎は晃の横に
立って何を選ぶかを
楽しむつもりだ。
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