松坂も普通の

 様子を演技しながら

 出来る限り

 ゆづるに寄り添い、

 ゆづるの集中が

 途切れそうに
 なればすぐに

 カバーして助けた。
 ゆづるにとって

 松坂の傍に

 逃げるしか

 選択肢がない

 状況ではあったが、

 それでも撮影以外の
 時間、

 ゆづるの意識が

 飛んでしまって

 混乱したとしても

 松坂が上手に
 取り繕ってくれた

 その献身を

 感じることで

 松坂への信頼は

 再び育っていった。

 

 数日後の朝10時、

 ゆづるの所属する

 事務所に松坂は

 訪れ、

 昔からゆづるとの

 関係を知っている

 事務所社長に

 アポを取って

 挨拶をしに行った。
 事務所社長は

 またこの役者と

 ゆづるが付き合うのを

 懸念しつつ釘を刺した。
「二人の復縁を

 止める気はないです。

 ですけどね松坂さん、

 今度こそゆづるを
 裏切らないでくださいよ。

 うちのトップだった

 ゆづるの自殺騒動の

 せいで事務所も
 結構な損害を

 被りましたからね。

 ゆづるだって

 トップから4位に

 転がり落ちたんです。

 プライドの高い彼が

 心中穏やかじゃないのは 

 想像できるでしょう?」
 松坂は苦笑いの顔だ。
 

 

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