ニュース映像には

 夜の街をたくさんの

 警察官が見物人を

 抑えて黄色の立ち入り

 禁止テープで囲っている。
 そしてテレビカメラは

 ほんの一瞬

 アスファルトの上の

 鮮血を映した。
 タツの全身からぶわっと

 汗が噴出し、

 心臓が激しく収縮する。
「あ、晃…!!」
 テレビニュースで

 映される現場は

 確かに晃の本社。
 夜のビジネス街に

 かなりの野次馬が集まり、

 テレビリポーターが

 その騒がしい現場で
 野次馬に押され

 ながらリポートをしている。
「通りすがりの目撃者に

 よるとこのビルの

 上から突然

 人が降って来たそうです。
 うつ伏せで倒れた

 人物を警察が身元を

 調べて桐生社長であると

 分かったそうです。
 警察では自殺の

 可能性が高いと言っています。」
 カメラは本社ビル

 上階を撮影する。
「このビルの最上階に

 桐生氏の社長室があり、

 窓が開いています。
 あそこから飛び降りたもの

 と思われます。」
「ひっ!!!」
 目が回ったタツは

 大きな身体がぐらっと

 揺れて中年オカマが支えた。
「ママ、しっかりして!!」
 若い子が他の

 チャンネルに変えてみた。

 他でもやっている。
 変えたチャンネルの夜の

 ニュース番組でも

 速報で現場が撮影されて
 リポーターが話している。


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今日もご訪問ありがとうございます。

マタキテネ

懐かしい光景…

(ばぶ)←旬?