7月の初旬、えんねこが関わったエリアで
猫の大量不審死が発生致しました。
警察と豊田市動物愛護センターと協力し
死因特定のために動いておりましたが
死亡した猫よりパルボウイルスの陽性反応が
出たために協力していただく
動物病院や検査機関への調査を断念致しました。
事件・事故・感染症と原因が判明する前に
SNSにおいて #動物遺棄虐待は犯罪 とタグを使い
皆様に誤解を与える表現をし
ご迷惑をおかけしましたことを
深くお詫び申し上げます。
該当エリアの皆様には注意喚起を行い
パルボウイルス感染症の蔓延を
防ぐために尽力してまいります。
****時系列と対応****
【金曜】
連絡を受けて現場に入ったのは午前11時ごろ。
成猫2匹・子猫5匹が死んでおり
他に元気の無い子猫が3匹居ました。
吐血している猫も居たため
『不審死』として警察に通報しました。
警察が事件の可能性もあるとして、
専門家(獣医師)の意見を聞くために
豊田市動物愛護センターの職員さんを
現場に呼んでくださいました。
獣医師の立場で現場や死体を確認し
感染症とは言い切れず
事件の可能性もあるとの判断でした。
【土曜】
そして予定通り不妊去勢手術のために
捕獲した猫達を愛護センターへ搬入開始。
パルボの可能性も考慮し隔離対応。
パルボ検査の結果、陰性。
(6月に相談を受け地域猫活動をするために
進めてきたエリアです)
【日曜】
センターに収容された猫に異変は無く
再度パルボの検査も行いましたが陰性。
【月曜】
午後、センターに収容されていた
メス猫2匹の死亡が確認され、
再々度パルボ検査した結果、陽性が出ました。
えんねこに連絡が入ったのは午後7時です。
【火曜】
メス猫とオス猫を別けて収容していたこと、
手術を終えたオス猫達が
元気であったことを踏まえ
先行でオス猫数匹を元いた場所へ
リターンしました。
【水曜】
さらにセンターにて複数の死亡を確認。
亡くなった猫達はパルボウィルス感染による死亡と判断し
各検査機関での検査を断念。
【木曜】
この地域猫活動エリアの区長さんや
餌やりさんと今後の対応について話合い
・メス猫の手術は開腹するのでセンターを汚染するリスクが高すぎること
・パルボの感染が疑われている猫達を隔離収容し、治療・経過観察をする施設がないこと
・このままリターンすることは、さらにパルボを蔓延させる行為であること
以上を踏まえてセンターに残っている
この町の猫達の手術を行わず
安楽殺という苦渋の決断に至りました。
7月21日現在
リターンしたオスの元気な姿は
確認しております
*********
パルボウィルス感染症は致死率も高く
伝染力も高いのが特徴です。
ウィルスは、3ヶ月はしぶとく生き残り
通常の消毒薬、紫外線などは無効。
熱湯をかけても感染力はなくなりません。
人の靴の裏などにウィルスが付着し
外出しない猫にも間接的な要因で
感染することがあります。
(常在ウィルスでもあります。)
今回私達が関わったパルボは
Webサイトなどに記載されているような発症状態ではありませんでした。
成猫であっても
発熱、下痢、嘔吐の症状もなく
いきなり元気がなくなり
突然死んでいたからです。
そのため、センターの獣医師と共に
感染症の疑いも視野に入れての対応を行っておりました。
二度にわたる検査での陰性反応を受けて
死因特定のため
動物病院や検査機関での協力のお約束をいただいていましたが
『パルボウイルス感染症』が原因であることが濃厚
という形での結論に至りました。
1匹でもパルボを発症したのであれば
それ相応の対応が必要となります。
気持ちを切り替えて行動をしていくことが大切だと思っています。
豊田市動物愛護センターも徹底した消毒と
検疫期間を設け安全を確認し
8月より地域猫の手術や譲渡会を再開する予定です。
えんねこも洗浄・消毒(次亜塩素酸 等)を
しっかりと行い体制を立て直しています。
地域猫活動を行う上でパルボウイルスとの
接触は防ぎようがありません。
発生した場合にいかに蔓延を防ぐかが重要です。
パルボウィルスだけでなく多くの感染症から
大切な飼い猫ちゃんの命を守ることができるのは
猫ちゃんの家族だけです。
完全室内飼いをしてワクチンを打ち
病気や感染症から守ってあげてください。
★パルボウイルスには
次亜塩素酸ナトリウム、過酢酸、
ホルムアルデヒドなどが有効です。
一般家庭では塩素系ハイターを
一般家庭では塩素系ハイターを
薄めての消毒してください