記事のアップ遅れておりますが
小さめの可愛い柴犬・テンコのセッションでした。
お悩みは 他犬へのガウガウからの噛みつき、飛びかかり、散歩時の引っ張りなど…
テンコは 元保護犬で、昨年保護団体さんより迎えられたそうです。
預かりさんのお家にいた時から、ビビリだったそうですが、実際にどの程度のビビリなのか…
さてさて今回の待ち合わせは、我が家とも近いこともあり、吉祥寺の 大きな公園です。
この時期でも背の高い 木々が生い茂りら、お散歩にはもってこいの公園ですね。
テンコのママとパパは とても熱心な方で、事前のやりとりの中でも、わからないことなどはしっかり預かりさんに確認してくださったり、
メルマガバックナンバーなどもお読み頂いたり、テンコとの生活をより良いものにするため、そして今のしんどい状況からテンコを解放してあげたいという思いが、ひしひしと伝わって来ました。
お会いする前にも、ご自宅での問題や疑問などに対してのアドバイスを実践していただきつつ、少しずつ変化が見られる ( 飼い主様自身の考えや行動も含めて ) 中での当日を迎えました。
セッションはもちろんですが、セッション前のやりとりの中でも、信頼して実践してくださる飼い主様、気持ちも変わっていかれて、犬も断然変わってくるんですよね。
正に 「人が変われば 犬も変わる 」
先ずは、いつものお散歩コースにて様子を拝見させていただきました。
テンコ自体が小柄ですし、ひどい引っ張りではないものの、いつもの用を足すポイントをズンズン前へ前へと、ハーネスと首輪のダブルリードにも関わらず、飼い主様を無視して進んでいきます。
特に公園内では、排泄が済むまでの間は、ニオイ取りに集中してしまい、一人歩きのようになってしまっておりました。
これよくある光景だったり、飼い主様が
「トイレを我慢してて、トイレが終わるまで引くんです!」というのをお聞きするのですが、成犬になると極端な話トイレはある程度我慢できます。
もちろん、トイレを外でする子の場合は 散歩に出たら先ずトイレではありますが、それもトイレをしたい! だから前へ進みたい! という欲求ですよね。
ここもしっかり、安全な場所へ誘導してのトイレをしたいので、トイレに行きたいから前へ行くはNG
犬はトイレをしたい時だけは、前に出ても引っ張ってもよしなんてわかりません。
ダメなことは、全てにおいてダメなんです。「 今はオッケー、後でダメ!」 は 犬にはわかりません。
先ずはこの辺をご説明させていただきながら、首輪の調整や位置の説明もですね。
ゆるすぎる首輪は、下へさがり引っ張るので長い時間をかけて気管を潰してしまいます。
適切なきつさや、つける位置ってとても大切です☆
さて、先ずは ビビリと伺っておりましたが、本当にビビリの子は 外での排泄やニオイかぎすらできない子も少なくありません。
先ずテンコの場合は、経験不足ゆえの 怖さなどからくる興奮がありましたので、
リードを変えて心理の変化や、ハンドルの仕方のお手伝いをさせていただきました。
全てが ノー! ではなく、テンコの心理もくみとってあげた上で、導いてもらいます。
パパとママとそれぞれにハンドルしていただきながら、混み合った公園内もスイスイと進みつつ…
「 わぁ、いつもならばこんなことありえない!」の言葉とともに
いつもならば 前からくる犬にも先手必勝で、ガウガウ飛びかかったりだったそうです。
なぜガウガウになるのか、なぜ先手必勝で飛びかかるのか、その時のサインは果てして本当に出てないのか? などなど歩きながらの説明にも、お二人のご理解も早く、スイスイと必要な時はその状況にあったコレクションで、至近距離でもね、自分から視線や顔をそらして歩けるようになりました。
今までこんなにゆったりと景色を見ながら、会話を楽しみつつ歩かれたことがなかったようですが、「 テンコ は できるんです☆ 」
柴犬ゆえの持って生まれたフォルム、自信満々なドミナントフォルムから、相手に敬遠されてしまったり、テンコは何もしてなくても ガン見 フガフガなんてこともあるんです。
逆に 人の為の 意思を伝えやすくする 道具に変えて、テンコの心理が切り替わると、
ちゃんとゆったり周りを見て受け入れる余裕すら出てくるんです。
ママやパパの後ろについて歩いていれば、怖いことはない。
今まで、「 うわぁー、あれなんだ? 怖い。あの犬が前からどんどんスペース奪ってきやがる! やられる前にやっちまえ!」な心理状態で、先手必勝だったテンコ
はい、特に和犬はスペースを大切にしますし、プライベートスペースが広い。
前からズンズン来られるとね…
ちゃんと
こちらの意思が伝われば、どうです?
私達が話をしてる間も、落ち着いて鼻を使ったり、座ってリリースするまで待てるんです。
それとね、これがゴールではなく、これが新しいドックライフのスタートです。
座って待ってる間にも、見慣れない犬や人や子供などに反応します。
目で追ってますが、いつもならばバビューン‼︎
これもね、相手や目標を見ていても、口が開いて、耳と耳の間が広く眉間にシワがない、身体の重心がニュートラルや後ろにある時は 観察してるだけ。
時々口をパクっと閉じますが、ガン見でがっつり口を閉じたままでなければ、不必要なコレクションはせず、観察させてあげてもらいます。もちろんリードはゆるゆるで☆
最後は お家に帰る道すがら、のんびりトコトコついて歩くテンコ
テンコ、とても幸せです。
こんなに親身になってくれるパパとママが居てよかったね☆
それと お二人とも歩く速度が早く、テンコに合わせて引っ張られないではなく、テンコがお二人に合わせる散歩。
犬は動けば動くだけ興奮が高くなります。
まずはゆったりした気持ちで、緩やかに楽しい散歩で継続してくださいね。
貴重な時間を、ありがとうございました!
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経過などメールを頂戴しましたので、一部抜粋して 載せさせて頂きます。
昨日は、本当にありがとうございました!
あれから私は仕事に出たのですが、
あんなに頭を使ったのは初めてだったのでしょう、テンコはぐっすり寝続けていたそうです。
セッションを受けてから、いままでテンコに悪いことをしていたなあ、と反省しきりでした。
センターでびびりとガウガウで譲渡不可犬として首の皮一枚だったという出自もあり、
「のびのび好きに生きてほしい」という気持ちが強く。
それで甘やかし、かえって興奮させていたんだと痛感しました。
それって、誰も幸せになっていない状況ですものね。
昨日のセッション中、まったく好き勝手できていないのに、あの楽しそうな顔!
常識がひっくり返された気分でした。
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あれからテンコ、お散歩とってもいい感じです。
一回だけ、夫が一人のとき曲がり角で出会い頭のわんこに向かったそうですが(夫も出会い頭すぎてびっくりしたそうです。すぐにNO!と言ってコレクション入れたとのこと)、
見通しがよければ犬のメッカ I公園でも問題なく散歩できるようになりました。
お散歩がもっと楽しくなって、毎日ロング散歩です。ありがとうございます!
いくつか写真を添付しますね。
リードも「し」の字を意識していますが、
私たちが一瞬早足になると(癖って無意識のとき出てしまいます!)
すすすっと膝より前に出ようとするんですね。
そういうときはわざと超ゆっくり歩いたり、Uターンしてテンコの気持ちを元の位置に戻しています。
他犬に対しても、だいたいは、2枚目のようにスルーできるようになりました。
ペキニーズ?のコとは、途中までうまくすれ違おうとしていたのですが、
突然ギャンギャン吠え立てられてしまって。
テンコは「うわぁ…なんだよ怒」みたいなリアクションで一瞬好戦的になりかけましたが、
No!でなんとか飛びかかることなく通り過ぎることができました。