久しぶりの某ホール。いいところなんだけれど、超不便。
前回はピティナステップでしたが、おとなは夜の部で真っ暗闇でした。
今回はバイキング付きで大いに楽しみました。
いつの間にか母(83歳)を洗脳していた……
エリザベートコンクール、亀井さん、5位だったね
おめでとうございます。
83歳母からのLINE
別に音楽に興味がある人ではないので(友の会会員だった時、しばしばびわ湖ホールに連れて行っておりましたが……ほぼオペラ)、ちょっとびっくり
新聞で見たのかしら?
私の待ち受け=肉と亀井さん、を知ってるから……
結果発表の時は、順位がつくところで彼の名前が呼ばれて嬉しかったけれど、時間が経ってくると、なんだか悔しくなってきて……
(何故私が でもご本人が複雑な表情をされていたのは分かる。そうよね)
色々思うことはあるけれど、あれこれひっくるめてこれがコンクールなのね。
職場の皆さんが還暦お祝い会をしてくださいました。
頂いた60本のバラの花束。帰ってからの水切りが大変だったけれど、楽しい作業でした。
プロポーズは108本だそうですが、なぜ煩悩?
個人的感想、ご容赦ください
サン=サーンスは素晴らしかったと思う。
でも、選曲って、難しいのだと思いました。
オケにとってしばしば演奏機会のある曲であったり、もしくは演奏会のように十分に準備をしてから演奏されるのとは違って、ひとつのオケが短期間に何曲も違う曲を演奏するんですものね。
オケのほうだって、演奏機会の多い曲、今回なら複数のコンテスタントが選んだ曲だと、回を重ねるごとにだんだん「上手く」なっていくんだなぁと感じたのです。
久末さんのブラームスを聴いて思いました。すごく良かった。思わず、やっぱり上手い! 安定感もあるし、と唸りました。そして、ピアノも素晴らしかったけれど、オケのほうでも厚みのあるいい音で、上手く嵌まって噛み合っていました。
そう、オケも、同じブラームスの2番だった桑原さんの時よりもどっしりと深みのある演奏になっていたように思いました。
トップバッターの吉見さんはそういう意味ではかなり不利だったと思うし、運って大きい。演奏順も含めてこれがコンクールで、コンサートで聴くのとは違うのだなぁと思いました。
まさに水もの。
亀井くんがオケをぐんぐん引っ張っていくのはいつものことだけれど(思い出しても素晴らしかった、あの日のラフマの3番。オケと見事に絡み合っていた。去年の大阪でのブラームスの2番だって、すごすぎて大興奮でした)、気のせいか、時にオケがついて来れていない印象があったので、もったいなかったかなぁと思ったり。
これ、コンクールではダメなんでしょうけれど(ピアノが合わせる? うーん)、オケもこの短い期間に、何曲も何曲も大変だったろうなぁ、しかもサン=サーンス? そんなに機会は多くないよね(シランケド)と。
大野さんも大変だったことでしょう……でもさすがの大野さん、ギリギリのところまで攻める亀井くんに、オケを食らいつかせてくださっていました。だんだんお互いに入り込んでいって、後半になればなるほど、聴いている方も大興奮状態に。
亀井さんのいいところ、聴いている人の気持ちを高揚させるエネルギーがほとばしっていました。色んな部分で、異国=エジプトからの風が吹いていましたね!
高坂はる香さん
亀井さんの十八番、「何度演奏したかわからない」というサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番。ここでもオーケストラとのアンサンブルを楽しみながら、安定の爽やかで輝かしい音楽を展開し、そこに来て終楽章は一気に駆け抜けていくような音楽で爆発!
懸命に演奏しているように見えたオーケストラの様子から、亀井さんがあのスピード感を作っていたのかと思いましたが、後で聞いたところによるとオーケストラのほうがリードしてあのスピードになっていたそう。
大野さんが、亀井さんならいけそうな限界ギリギリのスピードを攻めたのかもしれません。「いつになく置いていかれそうな勢いでしたけれど、こういうほうが好きなので僕は嬉しかったです」と話していました。
なんと! そうでしたか。
確かに、亀井くんが前に出たり、オケが前に出たりはしている印象はあったけれど、それで納得。私の理想とする興奮度の高い協奏曲(曲の種類にもよるけれど)はまさに、オケと絡んで、オケがピアノを巻き込んだり、ピアノがオケの音の中から湧き出るように立ち上がってきて、オケを引っ張っていったり、逆にオケが走ったり、息つく暇も無いのが好き
それはそれは、オケも亀井くんも、本当に楽しかったことでしょう!
やっぱり、最後にピアノが鐘を打ち鳴らすところから、号泣しそうになったラフマの3番を思い出す……
でも、ちょっと悔しいのでした。
もうお一方、いいなぁと思っていた方が順位内におられなかったので、ん? まぁ、私の素人耳だしなぁ、と思っていたら、同じ事を書いておられた方が複数いて、ちょっと安心した次第です。
久末さんの2位には大いに納得。
30歳の久末さんの演奏と、23歳の亀井さんの演奏、そんな対照的な演奏を最終日に聴くことができて、そういうのもコンクールの醍醐味だと思ったし、ある意味、審査員がどういう方向に向いているのか分かったというのも興味深く……
でもね。
演奏が終わった瞬間、歓声もピカイチに大きかったし、みなさん、惜しみなくスタンディングオベーションしてくださっていましたね。特に最前列のおばさま。もうほんとに、「私の中ではあなたが1番よ!」とでもいうような満面の笑顔で渾身の拍手をしてくださっていたので、私もそこにいるよ!、という気持ちでした
そして、オケのメンバーの方々、演奏後に亀井くんに声をかけてくださる様子を見ていたら、きっと演奏するの、楽しかったんだろうなと思いました。
皆さん、ちょっと興奮状態に見えたのは気のせいかしら?
What a sound!
そうなの、そこが亀井さんの素晴らしいところ。
みんなを惹きつけ、その気にさせて、本当に音に華がある。
大野和士さん
亀井さんは音に華があり、洒脱な表現が巧みで、聴衆の反応もとても良かった。
同じ事言っておられた
そういえば。
先日、ある若いピアニストのチャイコ1番を聴きましたが、いやもう、ほんとに、大暴走状態だったけれど、聴いているうちに、こちらもむちゃくちゃ興奮。オケもすごい食らい付き方でした。藤岡さっちー氏のタクトで関西フィル、ポピュラーも得意だから、もうスターウォーズ並みのエネルギーで……
巨匠やベテランの演奏と比較して色々言う人もいたけれど、いや、あの若さでベテランみたいな演奏されたら、こっちが引くわ、と思っていた私です。
なんかすごい「ええもんを聴いた」って気持ちになりました。
だって、その人のその年齢、その時にしかできない演奏、それを聴かせてもらえることこそ、音楽を聴く喜びだと思うから。
それはともかく。
いつも気持ちを沸き立たせて、前に向かう勇気をくれる、そんな演奏をしてくれる亀井さん。ここのところ、ちょっと苦悶していたような印象だったので(痩せちゃったし)、心配で心配で……亀井さん、もうコンクールはいいよ! そこはあなたに似合う世界ではないと思う。
作曲もいっぱいして、審査というスタンダードを求める世界から離れて、今の全力で弾ける曲を沢山弾いて、またかてぃんお兄ちゃんたちとも一緒にみんなを素晴らしい世界に連れて行ってくれる演奏会もしてください~
いや、ほんとに、審査員の先生たちってたいへんなんですね。
自分の中の好みだけじゃない、色んな事を考えないといけないだろうから……
と思っていたら、脱コンクール宣言
思わず、大きく頷いておりました。
今年は、ここに至るまで、そしてコンクール期間中、自分の中の音楽と向き合うかけがえのない時間を過ごされたことでしょう。
私も、台風の中の岡山、真っ暗闇で遭難しそうだった岐阜、大雪でたどり着けないかもしれなかった横浜、と、かつてない経験をさせていただきました!
JRさんには特急代の払い戻しを2回も頂き、ちょっと得をした気分です。
多くの人々がその演奏、頑張る姿に勇気を頂けたことだけは確かなので、もう何も言うことはありません。
(でも私はちょっと悔しいけれど……)しつこい
だからこそ、ブリュッセル首都地域賞も頂いたそうで、ますます愛されるピアニストとして、これからまた別のステージに上がって輝かれることでしょう!
大野和士さん
参加者が増え、『経験者』というカテゴリーや、コンクール向きの弾き方みたいなものが生まれてきているような。自分を表現するということが目的化する危険性を、今のコンクールははらんでいると言えるかもしれません。
古い時代のコンクールとは違うものになってきているのというのは、確かにあるのでしょうね。純粋に若い人のエネルギーを感じたいという場とは、少し違う印象を持つこともあり……
あれこれ、個人的な思いを書いて失礼いたしました。
玄人音楽関係者の方々、耳の肥えた方々に怒られそう……
いずれにしても、ファイナリスト、皆さん全員にエールを送りたいです。
それにしても、女性が上位にいないことに、ちょっと引っかかった私でした。
協奏曲では圧倒的に男性が有利なのは分かるんですけれど。
桑原さんのリサイタルには行きたいな。
そして、Minさん、日本に来て~! 生で聴いてみたい。
入賞者コンサートは、また別の曲を弾かなければならないとか。
何を弾くのかしら。6/9、また時差ぼけに……
→リストの1番だそう
またぶっ込んでやってください!
おまけつき
そんなこんなでちょっと時差ぼけ状態の私、その日は初めて参加する弾き合い会(演奏会?)でした。
3時に起きて亀井さんの演奏を聴いて、本当はその後ちょっと寝て、久末さんは後で拝聴しようと思っていたら、サン=サーンスでエジプトに連れて行かれて大興奮で眠れず、勢いで久末さんの演奏も聴いて、ますます目が冴えて結果発表まで。
結果を聞いてからはLINEのやりとりで忙しく
そして、お友達と連弾の音合わせ→自分たちの出番が13時頃。
ピークに眠くて、ちょっと朦朧とした状態で、ヴルタヴァ(連弾)とスラヴ舞曲(ソロ)を弾きました。そうすると、連弾の楽譜がいい感じに見えづらく、脳は半分寝ているせいで、動体視力は落ちてるのに、指は勝手に次に行こうとするし
本番前はちゃんと寝なくちゃいけませんね!
でも何があっても止まらなくなった私たち。連弾ってほんとに心強い。
しかも、皆様、色々な曲を素晴らしく弾く方ばかりで、例えばちょっとミスがあっても曲を曲として、音楽として見事に纏めておられて、この方々は一体……
と思ったら、後から9割方ピアノの先生とお伺いし……
済みません!
そんなところに参加させていただいて、寝ぼけた演奏をしてしまいました
でも楽しかったので、来年もまたよろしくお願いします!
赤いちゃんちゃんこはパンダに着せときました。
らうちゃん、ゆうちゃん、さいちゃん、ふうちゃん、
この際誰でもいい「調子悪いから、飛行機には乗れません~!」とか言って!
(もちろん仮病)