いよいよ明日はエリーゼ音楽祭横浜予選
毎年、横浜まで遠征しては、撃沈して帰ってくる私
性懲りもなく、今年も遠征です。
心配していた台風も逸れていったので、日帰りでまいります。
守備は?
去年はたまたま通して頂きましたが、今年は例のごとく見事に散りゆく予定
そう、何より、選曲が間違っているのです
普通に弾いたら10分の曲なので、そのままだとFなんてコースになってしまう
そこで、オーケストラの前奏と最後のアルペジオ(ここはメロディをオケが引き取っているので、ピアノだけ聴いているとなんのこっちゃ、なので)を弾かないことにしましたが……それでも6分半はかかる。さらに短くして前半だけ弾くという手もあるのですが、それでは真ん中の大好きな嬰ハ短調の部分が弾けない……
結局、諦めてまたまたEコースにしました。
ということは、またもや実力より「少なくとも」2コースは上なので、撃沈は必至ですけれど、いつものこと、と思うことにします。演奏順にも作為がありそうなので、そこから推察すると、どうでもいい立ち位置?と思われるので、誰も聴いていないはず!
……だって、この曲が弾きたいんだもの。
メンタル豆腐なのに
しかし!
2週間前から全然弾けなくなり、頭が真っ白に。
仕事がピークに忙しかったのもあるのですが、精神的なものかもしれません。
暗譜が飛ぶとか、そんなレベルではなく、譜読みに戻りましたか? なレベルに
その少し前、先生から
「ノクターンやソナタは弾きこんでいい味になっていくけれど、こういう曲は初々しさが必要」との根本的なダメ出しをいただき、
「初々しさって何」
また、単発レッスンで見てくださった先生からは
「コンチェルトの弾き方は、〇〇になること」とこれもまた根本的なダメ出し。
いくら緩徐楽章でpで弾くのだとしても、本当にpで弾いたらコンチェルトにならない、後ろに何十人ものオケメンバーがいるんだから、と……
もちろん、先生方のコメントを気にして弾けなくなったのではなく、ただただ練習が足りていないだけなんだとは思うのですけれど、日常ではこれが精一杯なの~~
技術的にも、ちょっとしたことが難しい。
先生は、「弾き慣れてしまうと、今度はいかに美しく弾くかってことになる。ある程度弾けてきたからこそ、美しくないと目立つ」と。
そうですよね、美しく弾けないとツマラナイ曲になってしまうんですよ。
しかも、季節のせいか、喘息が悪化。
咳が止まらなくて夜寝れなくなり、咳止めを飲んだら今度は昼間から眠い(車を運転してはいけない、と説明書には書かれています)。
さらに、この冬くらいから気になっていた坐骨神経痛が悪化して、長時間歩いたり座っていると泣きそうな痺れと痛みが。万博に行った日から悪化した疑惑……
ついに観念して整骨院に通い始めたものの、心配になって今日、午後から年休を取って整形外科に行きました。
「立派なすべり症です。MRIを撮るまでもありません」
しょぼ~ん
痛み止めはまたまた眠気が出るらしいけれど、とりあえず飲んでみることにしました。何しろ10分の曲を弾くのもしんどい時があるので……
歳を取ったら診察券が増えていくって、本当ですね。
絶賛スランプ中の作戦?
もしかしたら、スランプの引き金はエアコンかも
6月末にエアコンが壊れていることが判明。
もうほんとに、語りつくしたいほど辛かった~
エアコンって、家電ではなく、家そのものなのだとしみじみ思いました。
一軒家のエアコンは、室外機と室内機の位置が離れていたり、マルチエアコンだったり、電源の位置が家の外だったりで、機種も選べず(ダイキンonly)、工事の職人さんも誰でもというわけにいかず、その上、発注ミスがあったり、あれやこれやで待つこと1か月。
災害時のシミュレーションと思いながら耐え忍びましたが……
扇風機の前に凍ったペットボトルを置くと結構きく、とか、氷枕(保冷剤の大きいの)で頭冷やすのがいいとか、スポットエアコンは自分に向いている方はいいけれど室内に熱い空気を排気しているので部屋は暑いとか(あまりにも待たせるからと電気屋さんが貸してくれた)、色々学びました。
ちなみに、災害時は何より冷蔵庫(冷凍庫)が使えないんや~と思うと とにかく真夏の災害はやめてほしい、と祈るばかり。
練習してても滝汗で、集中力がなく……
体調おかしくなったのは、エアコンのせい、ということにしておこう!
スランプも、エアコンのせい、ということにしておこう!
最後まで迷いましたが。
楽譜は置くことにしました。
暗譜してしまっているのですが、あまりにも不安なので。
置いたところで見る余裕はないかもなのですが(止まったらもう戻れない、この曲。ノクターンみたいに戻るところがない…)、できるだけ見るようにしようと。
というのも、先生方からいただいたアドバイスの数々……譜面を見なかったらすべて飛んで行ってしまって、弾きながら「あれ、こうじゃなかったな。この和音は右手と左手はこう合わせるんだったか~」などと考えているうちに混乱する→余計にパニックになっている、気がしました。
多分、本番ではいただいたアドバイスのことなど忘れて自分勝手に弾いている時のほうが、調子はいいと思うのですけれど(好し悪しは別にして)、今回はダメそう。
それにしても。
曲が美しすぎて、フレーズの持っていきかたが下手→目立つ、音外した→目立つ、
という感じで、先生方が弾いてくださるお手本とのあまりの違いに愕然とする日々。
曲の美しさを上手く伝えられないし、自分の中でなにか迷ったら、ぱたっと弾けなくなっちゃうし。シンプルな曲なのに(だからこそ)難しい。
とりあえず、何とか最後まで弾き切りたいと思います。
ご一緒の皆様、しょんぼりしていると思うので、慰めてやってくださいませ。
来年は、スラヴ舞曲かな~(5分以内!)
その前に、来年、元気かなぁ~
おまけの写真館
歓送セレモニーで行った和歌山。アドベンチャーワールドは好きだけれど、和歌山は決して近くはない。それでもパンたちがいたからこそ、行っていたのですよね。
パンたちがいない白浜への足は遠のくだろうな、と最後に気合いを入れて泊まったホテル川久。
ギリギリの予約だったので、部屋のグレードは高めのところしか空いていなかったからなのか、無駄に長い部屋の中の廊下、あと4つはベッドを置けそうな無駄に広い寝室、写真はリビングで左端にはデイベッド(いる?)、右奥にはお洒落なティールーム、水回りは広い洗面とバスルームとは別に、パウダールーム、お手洗いがあり、館内には温泉とプール、さらに美術館、ついでに何に使うのか分からないホール(もしやダンスホール?)。
何よりエントランスが既に美術館。食事はバイキングだったけれど、その場で作ってくれるものも多くて、コスパはいいのか悪いのか分からないけれど、東京のホテルにあの値段出すことを考えたら、かなり良いのかも。
バブリーな時代の残り香を感じました。
天神祭の花火。
関西音楽会さんのおかげで、初めて見ることができました。
あるレストランでピアノを弾かせていただいて、お寿司も頂いて、楽しかったです。
私が弾いている途中に花火が始まって、音と人々の気配・ざわめきに集中力を失ってしまいましたが(私も振り返りたい!)、何とか弾き終えて……
思えばこの時も大スランプ状態の中でした。
何しろこの日は、朝から姫路出張(夜の事を考えて久しぶりに電車移動。姫路駅から20分ほど歩かなくてはならないのですが、行き倒れるかと思いました
)→加古川ハシゴ出張(こちらは駅からシャトルバスあり)→天神祭→飲み会。
花火を見ていたら、救急車が何台も通っていって、他人事ではないわ~と思いました。
何年か前まではこのビルはなかったらしい。私の横で見ていた人は、YouTubeでライブを見ながら見てました。半分でも綺麗でした。
私は絶対ワグネリアンではない!と主張するたびに疑惑を持たれていますが、兵庫芸文の20周年記念事業で佐渡裕さんプロデュース『さまよえるオランダ人』を観て(聴いて)まいりました。
実はこの2週間前にベルリンフィルを聴いてしまって感動の閾値がものすごく上がってしまったため、その3日後に聴いたベルリン交響楽団(ピアノは石井琢磨さん)の演奏が何にも響いてこなくて、いえ、きっと素晴らしい演奏だったと思うのですけれど、もう相手が悪かったと思って!と叫んでいたところに、ワーグナー。
初めて思わず「ブラヴァ!」って叫んでしまいました。ワーグナーのオペラに登場する「救う女」のひとり・ゼンタ役のシネイド・キャンベル・ウォレスさん。
オペラって筋立てだけ聴いていると、なんでそうなるねん、とか思うところがいっぱいあるのに、歌手の歌にエネルギーがあると、納得させられてしまうのですよね。
前半の妄想癖少女から、後半に決然と救いの女神になっていく過程、その歌で見事に聴く者をねじ伏せてしまったという感じ。芸術って、絵空事にいかに説得力を持たせるかってことなんだな、としみじみ感じた3時間。
日本人キャストのバージョンも観たかったけれど、もうパワーがなく、でもこの初日で大満足でした。
ちなみに、オランダ人役のバリトンはワーグナーさん
全てのキャストにブラヴィ!です。
*兵庫芸文ではカーテンコールの写真撮影OKの場合、アナウンスしてくださいます。