Savigny les Beaune “Aux Grands Liards” [2012]
サヴィニー・レ・ボーヌ オー・グラン・リアール
サヴィニー・レ・ボーヌを代表する造り手の一つ、
シモン・ビーズ。
その発展に寄与した先代当主のパトリック・ビーズが
2013年に急逝し、その後を、日本人であり、
妻の千砂さんが継いでいます。
その奮闘ぶりは、2014年にNHKスペシャルで紹介され、
ブルゴーニュ・ラヴァーだけでなく、
多くの日本のワイン好きたちの心を打ちました。
シモン・ビーズは、今では
ラトリシエール・シャンベルタンや
コルトン・シャルルマーニュといったグランクリュを
自らのラベルでリリースするまでになりましたが、
その原点はやはりサヴィニー・レ・ボーヌであり、
畑でいえば、シモン・ビーズが古くから持つ
この村名格の畑、 “オー・グラン・リアール”
といっても過言ではないと思います。
今回飲んだのは、先代が最後に醸造まで手掛けた、
シモン・ビーズの原点 “オー・グラン・リアール” です。
色は中庸からやや濃いめの赤。
香りは、グロゼイユにラズベリーといった
甘酸っぱい赤果実の香りが中心で、
多少アーシーなニュアンスもある。
飲むと、酸もタンニンも滑らかで
バランスが取れており心地よい。
基本的には甘酸っぱい果実の味わいが主体だが、
そこにやや苦味に近いような
土のニュアンスとスパイスが混じり、
華やかというよりはやや暗い印象。
ストラクチャーはクラスなりにしっかりとしているが、
シモン・ビーズのワインにしては
多少きゃしゃに感じる。
シモン・ビーズのワインは厚みがあり、
しっかりとしたストラクチャーがある
という印象を持っているが、
それはこれまでに飲んだ何本かの
サヴィニー・レ・ボーヌの1級畑のもの。
なので、きゃしゃに感じるのは
クラスの違いによるものかもしれない。
全体的にはバランスよくまとまっている。
ただ、ワインの方から多くを語りかけてくる様子はなく、
なんとなくそっけない印象。
古典的な造りとも表現される
先代パトリック・ビーズのワイン。
その表情全てを知るには
相応の時間が必要なようです。
これより前のヴィンテージの1級が
数本セラーにありますが、
しばらくホールドの予定。
⇒ ラベルギャラリー
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◇ワインデータ◇
Savigny les Beaune “Aux Grands Liards” [2012]
サヴィニー・レ・ボーヌ オー・グラン・リアール
品種:ピノ・ノワール100%(Pinot Noir)
カテゴリ:赤 / ミディアムボディ
国地域:フランス(France) / ブルゴーニュ(Bourgogne)
サヴィニー・レ・ボーヌ(Savigny les Beaune)
A.O.C.Savigny les Beaune
生産者:シモン・ビーズ
(Simon BIZE)
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