『jaih-s国際協力ワークショップ〜誰にでもわかる国際保健〜』@順天堂大学 | DOCS日記

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本日はに第13回『jaih-s国際協力ワークショップ~誰にでもわかる国際保健~』@順天堂大学に参加してきました。

このワークショップを主催したjaih-s(日本国際保健医療学会学生支部)は、国際保健医療に興味をもつ、様々な分野の学生が一緒に学ぶことを目的とした学生団体です。

講師の国立国際医療センター国際医療協力局の仲佐保先生が、ご自身の経験をもとに今回のテーマであった「災害医療援助」について色々とお話してくださいました。



まずどのようなものが「災害」と呼ばれるのか、災害において弱者となるCWAP(Child, Woman, Aged people,Poor or Patient)、災害の種類によって起きる影響の違いなど、災害についての基本的な理解を教わりました。

その後は、パキスタンで地震が発生したときに、実際に自分が日本の災害医療援助のメンバーとして被災地に派遣される!というシュミレーションが行われました。



パキスタンで地震が発生→派遣の希望→派遣要請→出発→→現地到着→キャンプ→現地での健康管理→撤収→→帰国

という流れで、それぞれの場面で必要なことを、かなり細かいところまでグループのメンバーと考えて話し合いました。



災害医療援助のメンバーに登録している関係者のもとには隊員募集のメールが届くのですが、参加希望ならそれから2時間以内に返事をしなければならないそうです(!)

派遣は2週間なので、その間の当直の交代や仕事の引き継ぎなどのアレンジを2時間以内に済ませなければなりません。
これがかなり大変なことで、普段から職場や家族の理解を得ていることが絶対だそうです。。

しかしすぐに全国からの参加希望者が定員をはるかに上回るということや、現地に着いたあとも「災害のオリンピック」と例えられるほど、各国の援助隊が診療キャンプの場所とりに必死になることなど、今まで自分がもっていた「災害医療援助」のイメージとの違いに驚きの連続でした。



また、災害医療の現場ではどんなスキルが必要とされるか、というお話で「小児科・精神科」が特に挙げられていましたが、基本的に救急の外傷患者は後方病院に送られるため、援助隊の診療所では60%が風邪などの一般診療になる、とのことでした。

外科的なスキルが要求されるというイメージが個人的には強かったため、基本的には何科でもよいという先生の言葉には驚きました。

今回このワークショップで実際に派遣のシュミレーションをしてみたことで、災害医療援助がかなり身近なものになりました☆



もちろん現地に派遣された以上、隊員には様々な責任がありますが、「被災地での医療は混沌として過酷そうで・・・普通の人にはとても無理!」というようなマイナスのイメージとはかけはなれた、非常にシステマティックな分野だと感じました。

またこのワークショップ自体、対象が学生・社会人を問わず、分野も問わないとのことだったので色々な個性的なメンバーがいてとっても刺激になりました♪



貴重な機会を与えてくださったjaih-sの皆さん、仲佐先生、本当にどうもありがとうございました!

[場所] 順天堂大学
[参加メンバー] 児玉、沖久

おきひさ