(2020/10/06 記・2020/10/22 公開)
今回の火星最接近日を翌日に控え、ジェット気流予想はあまり良くなかったものの、
この夜と最接近日の夜は天候は晴れとのことでした。
その後は天気が悪くなる予報だったので、気流攪乱での残念な仕上がりを覚悟
しつつ、連夜出撃しました。
やはりピントの置き所にも迷うほど、像は脈動して、FireCaptureのモニタでは模様が
ほぼ見えないまま撮影を強行しました。
しかも新たなトラブルがありました。1本目の撮像が終わって、次の1本を開始
した時、急に取得コマ数/秒の値が220~217から、100以下にガタ落ちとなりました。
(画像では90.50コマ/秒)
各設定を見直したり、特に怪しいROI設定=800×600pixelsが有効になっていない
のではないかという点は、何度も設定行為をリピートしたものの、事態は改善
しませんでした。PCを再起動もしてみましたが、結果は変わりませんでした。
架台の追尾安定度は良くも悪くもなく、2分程度で火星は写野の外に出て行きます。
2本目は取得コマ数が少ないために6000コマ程度しか得られませんでした。
そこで撮影を打ち切りました。短い動画データを数多く撮って、PIPPで連結して
処理する方向も考えましたが、明日の最接近も控えており、根本対策を自室で
するべきと判断しました。
最近は原画像の大きさのまま、周囲のみ800×600pixelsから640×480pixelsに
トリミングして(記事の中で火星像が大きく見えるのでした)公開していますが、
この夜の仕上がりは、難がありました。75%縮小をかけています。
26283コマ取得の1本目の動画から80%採用での仕上がりです。
2本目を1本目とPIPPで連結して1本の動画を作り、そのおよそ33000コマからの
80%採用での仕上がりです。やや粒状性は改善したものの、詳細が見えて来る
ことはありません。
同じRegistax6でのWavelet処理の後、この画像のみ、DeNoiseAIをDeNoise処理から
Low-light処理に替えて仕上げたものです。
コマ数が増えたために、質の悪いコマも増えたかと考えて、同じ動画データから
AS!3での50%採用での仕上がりです。粒状性はやや落ちました。
地名は翌日の最接近日の成果で添えます。ほぼ位相が変わりませんので。
早々に自室に撤収して、AS385MCにはレンズ類はつけず、PCと接続して、
FireCaptureの設定を1年前の自身のブログ記事を参照しながらチェックしました。
https://ameblo.jp/enigmind/entry-12486893108.html
結果は変わりませんでした。
何故、今まで出なかったトラブルがまるで時代劇の殺陣のように、順番を
待つように次々と登場するのか。次々切って捨てて(逐一対策して解決)
行くのも、いい加減疲れてしまいます。
結局、ROI設定を何度か800×600pixelsに設定し直して、取得コマ数/秒が
217~220に戻りました。何度かAS385MCのUSBを外したり、FireCaptureの
再起動を行っても、悪化の再発が無かったので、当夜は対応終了としました。
しかし根本原因が分からないので、いつ再発するか分かりません。
GPSオプションの年月日情報がおかしい、という件を前後して、NexStar架台
の不調が酷くなり、その物理寿命がEQ5赤道儀到着まで持つか、と案じていた
のが、次は撮像カメラに心配の種が出て来た、という訳でした。
ご覧いただきありがとうございます。