(2019/12/23 記)
続きです。
SY99の裏蓋を開けて、まずはダイソンで内部の埃を徹底除去しました。
今の体調では、極力自室にアレルゲンを持ち込まないことが肝要ですが、こんな機会
にしかそんな内部掃除はできません。鍵盤の隙間などからか、かなりの綿埃などが
混入していました。タバコ臭やカビ臭がないのは幸運でした。
基板には2か所、CR2032が端子に直接ハンダ付けされていて、交換を難しくしています。
(処置前に全体を写したTX55による画像はブレてました。作業中の全体画像は後出。)
SY77での交換作業時のうろ覚えでしたが、鍵盤を下にした状態で裏側から見て右側の
電池(上画像)がそのエラーの原因となった電池です。
https://www.j-and-do.com/entry/dtm-yamaha-sy99-battery-replacement-2
https://feel-songood.com/blog/pick_up/sy77
参考にしたサイト(貴重情報をありがとうございます)は基板全体を外して丁寧にハンダを
電気ゴテで加熱して外し、以後の交換を容易にするために電池ボックスをその位置に
配線されていましたが、私は過去のSY77での経験から、端子と電池の隙間にカッターの
刃をじわじわ食い込ませながら、ラジオペンチでゆっくりねじり取るようにしました。
ハンダはほとんど仮止め的に薄く基盤上の端子に付けられており、乱暴にしなければ
パキッと外れます。
(この時、端子の根元が基盤から外れてしまうと、基盤の配線密度を考えれば修復
のハンダ付けは大変ですので、ここはあくまで自己責任レベルのノウハウとします。)
もう一端も同様に切り離しました。
電池を新品のCR2032に交換して、ハンダ付けはせず、端子に上下圧着させたまま
全体をガムテープで基板に抑え込みました。
SY77もそんな処置にしています。その後、SY77はACにはずっとつないでおり、待機電流
のおかげで電池が無くなったりも10年以上ありません。
確かに「Change wave BAT ! INT」エラーが消えました。
音色名称も綺麗に表示されました。やったね(^^)。
しかし想定外の問題が発生しました。この処置で2つの「PRESET」ボタン下に配置される
各64音色×2系統は正しく液晶に表示されるようになりましたが、音色編集が可能な「INTERNAL」ボタンに配置される64音色(「PRESET」音色を編集したり、ゼロから音を
作って保存可)は、上述の処置以前同様の状態のままでした。音色名称も欠けています。
「Wave card not ready !!」は別のエラーにも思えました。
外部スロットにプログラムカードや波形カードを指さずに「CARD」ボタンで内容を
読み込ませようとしたら出る種類のエラーです。抜き差ししない「INTERNAL」メモリ
が「刺さっていない」とは、どういうことでしょう...。
不安はありましたが、一旦その時点で裏蓋を閉じて、リビングで「PRESET」音色が出るか
ヘッドホンをつけて試してみることにしました。編集できない「PRESET」の128音色だけでも
鳴れば「MIDI入出力もある76鍵キーボード」として使えると考えたのでした。
音が出ません...。
キーキーヒーヒーと小さく鳴る音もありましたが、恐らくは設計想定の音では
ありませんでした。
そのうちに再び「Change wave BAT ! INT」エラーが画面に出るようになりました。
ガムテープでの電池圧着後に表裏を戻した際に、軽い筈の電池重量でも基板端子から
電池が外れるのかもしれないと考え、それが原因で音が鳴らないなら解決できそうか、
と期待と不安の中、再度、玄関廊下で裏蓋を開けて、ダンボールの切れ端とガムテープで
詰め物を作り、裏蓋を閉めた時に裏蓋がその詰め物を基板に圧着する原始的な処置を
追加しました。(将来同じ作業をすることになった場合を考えて、微量にだけハンダで固定
などの上級ワザができない私は、このような処置にするのがベストと考えます。)
不安だったので、その場で斜めに持ち上げ、表側の液晶を見ましたら、再び「Change
wave BAT ! INT」エラーは消えました。
しかしその状態でヘッドホンからは音が鳴りません...。
ジャンク品覚悟だったとはいえ、粗大ゴミを1万円台で買ったのかというショックは
否めませんでした。
で、どうせなら、と用意していたもう1つの電池も同じように交換してみました。
もしかして「INTERNAL」音色側の回路の電池が同様に切れて、音色編集を行う処理基板
が認識されないというのが、カードスロットに何もない時と同様の「Wave card not ready !!」
エラーなのか(=だったら良いが...)と、しぶとく淡い期待を持ったのでした。
端子の向きが先ほどと違って電池が転がってしまうので、指を添えながら...。
(TX55広角端の遠近圧縮描写のアヤでまるで豚足のような手指ですが、実際はそんなに
「INTERNAL」音色も画面表示され「Wave card not ready !!」エラーが消えました。
しかし音は状態変わらずでした。依然、全く使えません。
音色名称が表示されてエラーも消えたので、システム状態に問題はないと考えました。
電源の再起動も何度か試しましたが状態は変わりません。
それは逆に「波形メモリ内部や処理メインボードなど、電池以外の根本にどこか
ダメージがあって全くのゴミ状態」を意味するのかもしれない、とここに至って
白旗気分が支配的になって来ました。
修理業者や中古販売業者も触手を出さないプロの目利きが正しく、出品者も「実は音も
確認したが出ないことは書かずに現物渡しとしよう。部品取りか何かで納得して貰おう。
」との考えだったのかも、と思いながら、落ち着くために簡単に昼食をとりました。
出品者の評価はほぼ満点(2点ほどの悪い評価は問題がある相手からのもので
既にその相手がID抹消となっていました)に高かったものの、取引ナビでも今回一切の
会話やりとりがなく、取引後のこちらからの高評価返しもありません。初期値価格のまま
落札がご不満だったのか、この状態の出品に後ろめたさをお感じになったのか...。
そんなこともあって、疑心暗鬼は膨らむばかりで、頭の中は「年末近くになって、これを
どう処分しようか」ばかりでした。この状態ではリサイクル店でも引き取って貰えませんし、
使えない機材にしては大きく重過ぎて、自室に置く場所もないからなのでした。
ここでまた続きます。
ご覧いただきありがとうございます。