"bull pen" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"bull pen"を取り上げたいと思います。

 

英文を読んでいたら出くわしたもので確認しておきます。

 

"bull pen"といえば野球の「ブルペン」がすぐに思い浮かぶと思います。でもなんで"bull pen"と言うのでしょうか?ポイントは"pen"にあります。

 

まずは『ロングマンExams英英辞典』"bull pen"の意味を確認してみましょう。

 

the area in a baseball field in which pithers practise throwing

 

日本語でも知っている「ブルペン」と一致しますね。ピッチャーが投球練習をするエリアということですね。

 

ではなぜ"bull"と"pen"で「ブルペン」になるのでしょうか?ここで"pen"を「書くペン」と思っていると謎は解けませんね。ここでの"pen"は別の意味です。これについて同じくロングマンで説明を見てみましょう。

 

a small piece of land enclosed by a fence to keep animals in

 

ex) a sheep pen

 

これで書くペンではないことがわかると思います。この"pen"は動物たちを囲っておく「おり」だったり「囲い」を指しています。例では「ヒツジの囲い」となります。

 

ここから"bull pen"は「雄牛の囲い」が元と考えられそうです。恐らくピッチャーが練習するところが雄牛の囲いに似ていたことから"bull pen"になったことが推測できます。またピッチャーが雄牛のような闘志があることからという考え方もあるようです。

 

いずれにしても"bull pen""pen"「囲い」の意味というのがポイントですね。

 

ロングマンには野球の「ブルペン」の意味しかありませんでしたが、もう少し大きい辞典には「オフィスの仕切られた囲い」だったり「留置場」という意味にもなります。

 

ちなみに読んでいた英文で出てきたのは「留置場」の意味でした。「留置場」でも書くペンとは関係ないということですね。