"a good dog"と"a good cat" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は基本的な表現を考えてみたいと思います。

"a good dog"と"a good cat"は、どちらが自然な表現と感じますか?

英語では、"a good dog"の方が自然らしいです。"a good cat"は文法的にはおかしくありませんが、自然ではないと考えられているようです。

なぜこのような違いがあるのでしょうか。

2つの文の違いが"dog"と"cat"なので、この違いがポイントになります。

"a good dog"と言った場合、犬に求められる「良い」という枠みたいなものがあると考えられます。例えば、飼い主の言うことをよく聞き、行儀が良いなどです。

この「良い」枠は、犬に求められるものです。言い換えると、人間が犬に求める理想像のようなものです。これが英語の"a good dog"という表現にあるのです。

一方"a good cat"はどうでしょうか。猫は犬とは違い、飼い主の言うことを犬ほど聞く動物ではありません。なので、猫に求める「良い」枠や理想像のようなものは、犬に比べ持ちにくいものと考えられます。

この違いによって、"a good dog"と"a good cat"の違いがうまれるのです。

以前にも取りあげた"a strong woman"と同じで、何に形容詞がつながるかによって、形容詞の意味が変わってきます。

形容詞とそれにつながる名詞の関係をよく考えてみてはどうでしょうか。