今日は色を取り上げたいと思います。
人が怒る時は顔の色は何色になりますか?
恐らく多くの人が「赤」と答えるでしょう。
英語では"see red"という表現があり、「かっとなる」という意味になります。この表現で"red"が使われているのは、顔が赤くなることと関係しているでしょう。
でも英語の表現で"white with anger/fear"というものがあります。"anger/fear"とは、どちらかが使われるという意味です。取りあえずロングマン英英辞典(LDCE)でこの表現の"white"の意味を確認してみましょう。
looking pale, because of illness, strong emotion etc
つまり「病気や強い感情のため青白く見える」という意味で、"white with anger/fear"では、怒りや恐怖で青白く見えるという意味になります。
恐怖で青白く見えるのは日本人にも分かりますが、怒りで青白くなるのはどうもピンとこないと思います。
日本語で考えて「恐怖で青白くなった」は大丈夫ですが、「怒りで青白くなった」はどうもしっくりきません。理由は、英語の"white"と日本語の「白」は全く同じではないということでしょう。
見えている色は同じように認識できますが、"white"や「白」ということばを使った表現を見てみると、同じような意味やイメージでは使われていないのです。やはり英語のには「英語の世界観」があるのでしょう。
英語では怒る時に"white"も使われることを覚えておきましょう。