「見る」序論 | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今週から基本単語である「見る」といういくつかの動詞の違いを、何回かに分けてみていきたいと思う。すでに違いを知っている人は多いかも知れないが、改めてまとめてみたい。

序論として、大学時代のことを少し振り返ってみたい。(類語だけが知りたい方は次回から読んで下さい)
大学は英語の学科に進んだが、当時「見る」という動詞の違いをもし問われたとしたら、恐らく自分は答えられなかっただろう。正直に言うとそれらの違いを知らなかったし、気にもしていなかったのである。そして、もし同じクラスの人に「見る」という動詞の違いを聞いたとしたら、答えられる人は少なかっただろう。

理由を考えてみると、当時の辞書は現在のように分かりやすく、かつ詳しく違いを述べていなかったことが考えられる。でもよく調べれば説明はあっただろう。つまり、よく調べていなかったのである。それほど勉強をしていなかったのは事実であるが、それでも英語の学科に進めたことも事実である。

その後大学で、英和辞典では英語のニュアンスが分からないということを知った。それでロングマン英英辞典(LDCE)と出会うことになる。聞いた話によると、ある私立の高校では、ロングマン英英辞典を買わされ、使っているところがあるらしい。しかし使いこなせているかは疑問である...。

英語を専門に勉強する人は、たいてい大学で英英辞典を使うことになるが、自分の大学時代はかなり苦労した記憶がある。当時全然英語ができなかったので、ロングマンが使いこなせていなかったのである。そしてゼミでは、ロングマンを使って熟読する際に、1時間で数行しか進まなかったという苦い経験があり、英和辞典の日本語訳では英語が理解しきれていないことを思い知らされたのである。今となっては苦い経験も良い思い出であり、現在の英語力にかなりプラスになっていると思う。
このような経験があり、類語の違いをみる時に本ブログではロングマン英英辞典がたびたび登場するのである。

現在はロングマンもその他の英英辞典にも、少し易し目のバージョン(例えばロングマン英英辞典Active Studyなど)が多くあり、高校生でも使おうと思えば使えるものも出てきたのは嬉しいことである。
しかし自分が高校生だった時には、少し易し目のバージョンの英英辞典があったとしても、使おうとは思わなかっただろう。その必要性が分からなかっただろうし、使わなければならないという理由がなかっただろう。
このようなことを考えると、大学生から英英辞典を使う人が多いのではないかと思う。

少し昔話が長くなったが、次回から数回に渡って大学時代に知った「見る」という動詞の違いをいくつかみていきたいと思う。