今井邦彦『英語の使い方 (テイクオフ英語学シリーズ)』大修館書店、1995年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-英語の使い方

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般、英語再入門の方

[内容]

テイクオフシリーズの一つです。

英語を使いこなすには文法は必要ですが、文法だけ知っていても上手く使えません。「文法+X」の知識が必要です。本書はこのXを学んでもらうことを目指しています。

目次を紹介していくと、時制のはなし、完了形、進行形のはなし、法助動詞のはなし、命令・依頼・懇請など、助言・批判・警告など、依頼・助言・警告などへの対応、知的情報交換、潤滑油としてのことば、イントネーションの9章にわかれています。

似たような表現の違いやこうなると意味が変わるなどの具体例の説明がわかりやすいです。

高校までの英語では習わなかったことが多く含まれていて、正に高校英語からのテイクオフに役立つ一冊です。英語を使いこなす+Xの部分を学びたい人にお勧めです。

[いち押しポイント]

+Xの知識が学べる点

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英語の使い方 (テイクオフ英語学シリーズ)
桜美林大学英語英米文学科『英語世界へのアプローチ』三修社、2006年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-英語世界へのアプローチ

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般、英語再入門の方

[内容]

本書は大学でのオムニバス授業をまとめたものです。

目次は第1部の言語と教育、第2部の文化と文学の2つに分かれています。本書の特徴は、言語学、文学、文化研究、文体論、英語教育など様々な角度から英語へのアプローチをしていることです。

自分も昔大学の時に(ちなみに桜美林ではありません...)、何人かの先生が数回にわかれて英語について授業するものがありましたが、このような授業は英語理解にとても役立つと思います。

本書では13章に分かれているので、それぞれかなり深いところまで進めませんが、広い視点から英語の世界にアプローチできるのは、英語理解を深めてくれるでしょう。

将来ゼミをとる大学1,2年生は、どんな研究分野があるのかを知るのにいいと思います。また英語再入門の方は、大学の公開講座を受けている気持ちで読んでみるのもいいと思います。

広い視点から英語の世界へアプローチしたい方にお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

広い視点からのアプローチ

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英語世界へのアプローチ
Longman Dictionary of English Language and Culture』Longman, 2005.

$英語を知るための厳選参考文献案内所-Longman English Languguage&Culture
(↑この画像は前の版です)

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

ロングマンの英英辞典です。

『ロングマン英英辞典(LDOCE)』はことばの辞典なので、固有名詞や地名や文化的な情報は省かれています。『英語の世界観』でもよく使っている『ロングマンExams英英辞典』も、約21万語収録されていますが文化的な情報は省略されています。

この点やはりロングマンはことばの辞典であると感じます。

しかしロングマンのシリーズの中でも、文化的な情報を多く含んでいる辞典が本辞典です。タイトルに"English language and culture"とあるように、普通のロングマンのことばの辞典でもあり、文化的な情報も含んだ辞典です。

英和辞典は普通このように文化的情報も含んでいるので特別とは感じませんが、ロングマンシリーズの中で考えると、文化的情報の入っている点は特徴的といえます。

中を見ていると有名人の写真があったり、百科事典的説明もあるので英語を理解するのにとても役立ちます。

定義で使用されることばは、他のロングマンと同じ2000語なので使いやすいと思います。

まだロングマンをもっていない方やロングマンで文化的情報も読みたい方にお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

ことばと文化的情報の両方がある点。

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Longman Dictionary of English Language and Culture
小西友七『英語のしくみがわかる基本動詞24』研究社、1996年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-基本動詞24

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

基本動詞24の中核的意味を研究したものです。

著者は『ジーニアス英和辞典』(←アマゾンへ飛びます)の編集者として有名な方で、本書を読むと『ジーニアス英和辞典』のすばらしさを再確認します。

取り上げている24の動詞は以下のものです。

get, have, take, make, do, be, come, give, keep, see, think,leave, find, run, hold, go, say, start, work, help, put, let, call, want

現在では『Eゲイト英和辞典―携帯版』(←アマゾンへ飛びます)で有名なコアイメージがありますが、それよりも前に実は『ジーニアス英和辞典』で中核的意味という、その単語が持っている中心的意味を示していました。

本書では辞書には載せられない詳しい説明で24の基本動詞を解説しています。

本書の表紙には"DISCOVER the SPIRIT of the ENGLISH LANGUAGE"と書かれています。これは基本動詞の中核的意味を探ることによって、英語の仕組みを明らかにしようという試みであることを示していると思います。

24の基本動詞と数は限られていますが、英語理解を深めるのにはとても役立ちます。難しい単語より基本動詞を使いこなしたい人に読んでもらいたい一冊です。

(現在ではアマゾンでは中古でしか入手できないようです)

[いち押しポイント]

中核的意味から英語の仕組みを知れる点。

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英語のしくみがわかる基本動詞24
安西徹雄『英文翻訳術 (ちくま学芸文庫)』筑摩書房、1995年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-英文翻訳術

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

タイトルどおり英語を日本語に翻訳する術をまとめたものです。

本書は具体的な翻訳の仕方について書かれています。

所有格をどう訳すのか、人称代名詞や関係代名詞はどう扱うのか、形容詞・副詞はどう訳すべきかなど翻訳でポイントとなる文法をおさえています。

例文や演習問題では、まず直訳や訳例をあげてから、どこを直したほうがいいのかの解説があり、最後に著者の(試)訳が載っています。

自分でも例文を訳して、訳例や著者の試訳と比べるとどこが違うのかわかって、翻訳のレベルをあげるのにいいでしょう。

具体的な英文翻訳をのテクニックを学びたい人にお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

具体的に学べる点

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英文翻訳術 (ちくま学芸文庫)