安藤貞雄『英語の論理・日本語の論理』大修館書店、1986年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-英語の論理・日本語の論理

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

本書は英語と日本語を比較して、それぞれの特徴を明らかにしようと試みたものです。

副題に「対照言語学的研究」とあることからわかるように、内容は本格的なもので気軽に読めるものではありません。なので十分吸収するには言語学的な基礎知識を得てから読んだほうがいいと思います。

比較内容は、語彙、語順、文構造、音韻体系、文字体系、主語と主題、テンスとアスペクト、ダイクシス、社会言語学と翻訳、表現構造、個の論理と集団の論理です。

大学で日英対照言語学を勉強している人や日本語教師の勉強をしている人にもお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

日英の特徴を知れる点

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英語の論理・日本語の論理
中村保男『創造する翻訳-ことばの限界に挑む』研究社、2001年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-創造する翻訳

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

副題に「ことばの限界に挑む」とあるように、翻訳はいかにあるべきか?理想的な翻訳とは何か?について書かれています。

目次をあげておくと「日本語的なもの、英語的なもの」「翻訳の基本」「理想的な翻訳」「掛け言葉」「言語イディオム」「学校英語と実際英語」「附録 演習問題(解答法つき)」となっています。

本書を読んでみるといかに翻訳は奥が深いかがわかります。そして具体的に比喩やイディオムなどの訳し方を見ていくので翻訳の勉強になります。

翻訳に興味がある方は、名翻訳家のテクニックを覗いてみてはいかがでしょうか。

[いち押しポイント]

具体的に見ていく点

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創造する翻訳-ことばの限界に挑む
安西 徹雄, 小林 章夫, 井上 健(編)『翻訳を学ぶ人のために』世界思想社、2005年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-翻訳を学ぶ人のために

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

タイトルどおり翻訳を学ぶ人のための本です。

翻訳の基礎についてやフィクション、ビジネス、映像の翻訳について書かれています。現役翻訳者のコラムもあり、翻訳の広い世界を知ることができます。

本書の編者たちが影響を受けた翻訳本があげられていたり、翻訳の中で名訳といわれているものも紹介されているので、興味のある人はその翻訳本を読むといいと思います。

まだ翻訳とはどんなものなのか、どんな世界なのか知らない人にお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

翻訳の広い世界を覗ける点

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翻訳を学ぶ人のために
Michael Duckworth『Voodoo Island (Oxford Bookworms Library)CD Pack』Oxford University Press, 2000.

$英語を知るための厳選参考文献案内所-voodoo
(↑この画像は一つ前の版です)

[特にお勧めしたい読者]

高校生、英語再入門の方

[内容]

Oxford bookworms libraryのstage2(700 headwords)の作品です。

内容はハイチを舞台に、Conwayという男がビジネスを展開しようとする話です。

ハイチではvoodooという特別な魔法があり、これを信じる女性医師と信じないConwayがどうなるかが読みどころです。(voodooはわら人形に釘などを刺して呪うようなものです。確かインディージョーンズでてきたと思います)

そしてラストの結末が面白いです。

よくある開発か元の自然のままかという対立に、どうvoodooが関係してくるかがポイントです。

stage2ということで英語は読みやすいものになっているので、多読を始めたい方にお勧めしたい一冊です。

[いち押しポイント]

ラストの展開

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Voodoo Island (Oxford Bookworms Library)CD Pack
川本 皓嗣・井上 健(編)『翻訳の方法』東京大学出版会、1997年

$英語を知るための厳選参考文献案内所-翻訳の方法

[特にお勧めしたい読者]

大学生、一般

[内容]

本書の「はじめに」にある「英語を通じて翻訳を考え、翻訳を通じて英語を考える本」という説明が本書の核心といえると思います。

目次をあげると「訳読という制度」「訳読から解読へ」「翻訳の現場」「文化の翻訳」に分かれています。

その中には「英和辞典活用法」「英英辞典活用法」「行間の<傾向>を読みとる」「小説の翻訳」「翻訳の記号論」などがあります。

本書は演習的な翻訳の文法テクニックを包括的にをまとめたものではなく、翻訳を様々な点から考えています。

高校までのただ訳すことと翻訳がいかに違うのか、そして文化レベルの翻訳へと様々な面について知ることができます。

また「翻訳の実践」では5人による訳があげられているので、自分も訳して比べてみるのもいいでしょう。

英語を日本語へ翻訳する作業から、英語とはどのような言語であるか見えてくる一冊だと思います。

翻訳や日英の違いに興味がある方にお勧めしたい本です。

[いち押しポイント]

翻訳の世界を知れる点

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翻訳の方法