今日は江藤裕之著 『英文法のエッセンス』(https://amzn.to/3jZrAvp←Amazonへ)を紹介したいと思います。

 

 

前から気になっていた本で、ネット上では評判はなかなかいいみたいです。

 

内容はタイトル通り、英文法のエッセンスをまとめたものになっています。「エッセンス」ということで、世の中に数多くある英文法に関する本の中でも取り上げられていることが多いとも言えますが、本書のポイントはそのエッセンスを噛み砕いて理解しやすいように説明している点だと思います。

 

その特徴として本書では、「超直訳」ということばが出てきます。これは文法の内容も明らかにする訳し方で、ここを理解すると英文法について理解が深まることになります。例えばP96には次のような説明があります。

 

He promised to help me.

《超直訳》彼は、これから私を助けることを約束した。

    ⇒彼は私を助けると約束した。

 

ここではHe promised to help me.という例文をあげて、「彼は私を助けると約束した。」という訳に行く前に、超直訳として「彼は、これから私を助けることを約束した。」をあげて、to不定詞の「これから~する」という未来的なニュアンスを説明しています。このように少し回りくどいかもしれませんが、わかりやすいように説明しているのが本書の特徴です。

 

このように噛み砕いて説明しているので、一昔前の暗記を強いる英文法書とは違います。今まで単に英文法を暗記してきた人は本書を読むことによって英語についての理解が進みますよ^^英文法についてあまり自信がない人や英語再入門の方にオススメできる一冊です。

今日は九州大学の英語の教科書を紹介したいと思います。

 

九州大学大学院言語文化研究院 英語Ⅰ共通教科書編集委員会 編

A Passage to English』(←Amazonへ) 九州大学出版会、2007年

 

 

本書は大学1、2年生が読む、英語をより専門的に学んでいく時に役立つ内容をまとめた大学の教科書です。自分は九州大学ではないので大学生の時にこのような本は読みませんでしたが、英語の総合講座のような科目があって本書と似たようなことを学んだ記憶があります。

 

初版が2000年で本書は5版となり、かなり洗練されてきているようです。以前の版では少し難しかった部分があったようですが、この5版ではより読みやすいように改善しスリム化したようです。なので割とコンパクトに広い話題についてまとめられています。

 

目次を簡単に上げておくと、第1章「英語の学習」、第2章「英語の音声」、第3章「リーディング」、第4章「ライティング」、第5章「発展」となっています。

 

英語を専門的に学んだ人にとってはもうすでに知っている内容が多いでしょうけど、まだ専門的に学んでない方には色々役立つ情報が詰まっています。例えば発音の仕方、英字新聞の読み方、英語論文の書き方など、英語の総合講座といった内容で、試験のためだけの英語の本には載っていない情報と言えるでしょう。

 

大学の教科書ということでアカデミックな英語よりになっていて、アカデミックな英語をあまり知らない人におすすめです。アカデミックな英語は大学などでふれないとあまりふれる機会がないので、本書で学んでおくといいですよ。

 

また本書は基本的に日本語で書かれていますが、約3、4割くらい?は英語で書かれています。この点が大学の新入生には難しいと思われてしまうのかもしれませんが、分かりやすい英語で書かれているのでしっかり読んでいけば得られるものが多いですし、英文を読む練習にもなります。

 

英語の勉強というと、英単語や英文法の本を読んで勉強する人が多いと思いますが、英語という言語についての理解を深めるには本書のような本がおすすめです。

今日は英文法の本を紹介します。

 

大西泰斗、ポール・マクベイ 『英文法パーフェクト講義 下』(←Amazonへ) NHK出版、2019年

 

 

 

本書は2018年10月~2019年3月の「NHKラジオ英会話」のテキストをまとめた下巻です。扱っている内容は、to不定詞、動詞ing形、過去分詞・受動態、節、倒置・疑問文、関係詞節による修飾、仮定法、it、文法力と語順の成熟です。

 

形式は上巻と同じで、ダイアログ、解説、実践、復習で構成されています。また上巻同様、NHKのHPから講義音声がダウンロードできます。この下巻でも講義音声は分かりやすく良かったです。本書を読むだけでも色々英文法について学べますが、本書の価値はある意味この講義音声にあると言えるでしょう。元々はラジオ英会話ということもあり、音声があってこそテキストの内容が活きてくるので、本書を購入した際には必ず講義音声をダウンロードしましょう!

 

上巻と比べると内容が少し難しくなっている印象です。これは扱っている文法の内容によるものと考えられます。また上巻で学んだ内容の上で、下巻を学んでいくことを前提に作られているということかも知れません。したがって上巻を読んでからこの下巻に進むというのがいいでしょう。

 

大西先生によると、この回のラジオ英会話は再放送の予定はないとのことから、放送内容を残すためにこの「英文法パーフェクト講義 上・下」が生まれたようです。文字通り保存版という講義内容になっているので、気になる方は手にとってみてはいかがでしょうか?

今日は英文法の本を紹介します。

 

大西泰斗、ポール・マクベイ 『英文法パーフェクト講義 上 』(←Amazonへ) NHK出版、2019年

 

 

これは2018年4月~9月の「NHKラジオ英会話」のテキストをまとめた上巻で、基本文型、時表現、助動詞、修飾の語順ルール、否定、比較を扱っています。レベル的には中学生から高校生で習う基本的なものなので、英語再入門の方や英会話の力をつけたいという方にオススメです。

 

内容はまず会話のダイアログがあり、その後に文法の解説、実践、復習で構成されています。全部で120のレッスンがあり、ページにすると約350ページと結構なボリュームになっています。

 

本書にはCDはついていなく、NHKのHPから音声をダウンロードする形になります。ダウンロードできる音声は、ダイアログと文法解説の講義音声で、約480分、つまり約8時間分になります。このボリュームだとCD数枚には収まりきらないので、ダウンロード形式になっているのかもしれません。使い方としては本書を見ながら音声を聞くのがベストですが、移動中や寝る前など音声だけでも講義を聞いて学ぶことができます。個人的にはこの講義音声が良かったです。

 

大西・クリス(マクベイ)の著作は以前は結構読んでいましたが、ここ10年位は読んでいませんでした。したがって久々に両氏の本を手にとったことになりますが、ネイティブスピーカーの感覚をとらえた「英語のイメージ」をわかりやすく解説してる点は以前と変わらずでした。多少説明用語が変わっていて、より説明が洗練されてきているという印象です。

 
英会話に重点を置きながら英文法も学びたいという人にオススメの一冊です。
 
※下巻は2019年4月に刊行予定とのことです。

本館の「英語の世界観」でブログを再開して、この別館も機会があればアップできたらと思っています。

 

前から思っていたことで、ちょっとタイトルが重いな~って感じだったので、今回シンプルに「別館:英語の世界観」というタイトルに変更しました。

 

と言っても中身はそのままで、気になった本やオススメの英語の本を紹介するというものです。いままで紹介してきたものは形式張って書いてきましたが、これからアップするなら自由に紹介していけたらな~と思っているのでよろしくおねがいします^^