マリ・マクラーレン 『日本人が知らないイギリス英語入門 』  インプレス 、2017年

 

イギリス英語入門にオススメの一冊。

 

イギリス出身のマクラーレンさんが日本語で書いたもので、とてもわかり易く気軽に読めます。

 

日本の学校で習う英語は基本的にアメリカ英語。そのためイギリスで使われている英語に出くわすと理解できないことになったりします。例えば"cheers"はイギリスでよく使われる表現で「ありがとう」や「じゃあね」や「またね」などの意味になります。もし"cheers"を「乾杯」の意味しか知らなかったら、イギリス人はよく乾杯するな~と思ってしまうでしょうw

 

イギリス英語とアメリカ英語を比較をしながら、その違いをわかりやすく解説していて、その背後にある文化的な違いも見えてきます。この本を読んでいると、同じ英語を使っていてもイギリス人はアメリカ人に比べ控えめな傾向があることがわかります。

 

イギリス好きな人はもちろん、イギリス英語をあまり知らない人にも読んでもらいたい一冊です。

Pamela D. Pollack et『Who Was Steve Jobs? (Who Was...?)』Grosset & Dunlap, 2012


[特にお勧めしたい読者]

高校生、英語再入門の方

[内容]

Who was ~?シリーズの一つで、スティーブ・ジョブズの人生を簡単な英語でまとめたものです。ジョブズの経歴については少し知ってましたが、これを読んでみるとどういう経緯で会社を去ったり立ち上げたりしたかがわかります。

向こうでは子供向けみたいですが、日本では高校1,2年生や英語再入門の方にオススメのレベルです。全体的に英語は読みやすく、イラストが多くあるので楽しめるでしょう。

今回初めてこのWho was ~ ? シリーズ(←Amazonへ飛びます)を知りましたがなかなかオススメです!まだこの一冊しか読んでませんが、他にも多くの歴史上の偉人たちについて書かれていて、多読教材にぴったりです。ちなみに現存の人(オバマ大統領、J.K. ローリングなど)はWho is ~ ?とisになっています。

偉人たちの人生を英語で読み、そこから英語だけでなく何か得るものがあると思います。今回のスティーブ・ジョブズでは病気を患いながら大学で行ったスピーチの中で言った"time is limited, so don't waste it living someone else's life .... have the courage to follow your heart and intuition."という一節が印象に残りました。

このシリーズは多く出ているので、好きな人物を選んで読んでみてはいかがでしょうか。

[いち押しポイント]

簡単な英語で偉人の人生を知れる点

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Who Was Steve Jobs? (Who Was...?)
Edith Wharton『Ethan Frome (Oxford Bookworms Library: Stage 3)』Oxford University Press, 2000.


[特にお勧めしたい読者]

高校生、英語再入門の方

[内容]

Oxford Bookworms LibraryのStage3(1000 headwords)の作品です。日本では『哀愁のメモワール』というタイトルで映画化されています。

アメリカではよく知られている作品みたいですけど、日本ではちょっと知名度は低いかもしれません。

話は主人公のイーサン・フローム
と妻ゼーナ、そして妻のいとこであるマティーの3人を中心に進んでいきます。

田舎暮らしでお金がなく、妻は病気を患っているという環境の中、イーサンにとってマティーの存在が大きくなっていくという展開です。

今回も裏表紙を一部紹介します。

...Then Mattie Silver, a young cousin, comes to live with the Fromes, to help Zeena and do the housework. Her bright smile and laughing voice bring light and hope into the Frome's house - and into Ethan's lonely life. But poverty is a prison from which few people escape ...

リトールド版ということで簡単な英語で書かれているので、気軽にアメリカ文学作品を楽しんでみては?

[いち押しポイント]

三人の関係性がどうなるのかという点

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Ethan Frome (Oxford Bookworms Library: Stage 3)
Edgar Allan Poe『The Murders in the Rue Morgue (Oxford Bookworms Library)CD Pack』Oxford University Press, 2002.


[特にお勧めしたい読者]

高校生、英語再入門の方

[内容]

エドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』のリトールド版で
Oxford Bookworms LibraryのStage2(700 headwords)のレベルです。

史上初の推理小説とも言われるこの作品は、リトールド版で今読んでも十分楽しめるでしょう。

話はパリで起こった密室殺人事件を解いていくというものです。内容や英語のレベルを知るために背表紙の説明を紹介します。

The room was on the fourth floor, and the door was locked - with the key on the inside. The windows were closed and fastened - on the inside. The chimney was too narrow for a cat to get through. So how did the murderer escape? And whose were the two angry voices heard by the neighbours as they ran up the stairs? Nobody in Paris could find any answers to this mystery.

Except Auguste Dupin, who could see further and think more clearly than other people. The answers to the mystery were all there, but only a cleaver man could see them.

アラン・ポーらしさなのかハードな描写があり、それが恐怖を引き出し事件を印象づけます。こういった点からも読み手はひきつけられどんどん読み進められると思います。

元祖推理モノをリトールド版で読んでみてはいかがでしょうか。

[いち押しポイント]

謎に迫りながら読み進められる点

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The Murders in the Rue Morgue (Oxford Bookworms Library)CD Pack
Frances Hodgson Burnett『The Secret Garden: Stage 3 (Oxford Bookworms Library)』Oxford University Press, 2008.





[特にお勧めしたい読者]

高校生、英語再入門の方

[内容]

Oxford Bookworms LibraryのStage3(1000 headwords)の作品です。

原作は有名で『秘密の花園』(←Amazonへ飛びます)という翻訳が出されています。今回紹介するのはリトールド版で簡単な英語で書き直されたものです。

話はMaryという少女が主役で、両親がインドで亡くなって彼女はイングランドへ戻りおじの大きな古い家に住むことになります。

そこには庭を歩くこと以外することがないというところで、散歩をしながら鳥を見ているうちに"Secret garden"を発見することに。でもそこは十年間も鍵がかかりっぱなしで、その鍵は誰も持っていない...という展開です。

stage3ということで基礎ができていれば読める英語だと思います。どのくらいのレベルかを知るために一番最初に書かれているイントロのような箇所の一部をあげてみます。

But then Mary learns about the secret garden. The door is locked and hidden, and the key is lost. No one has been inside the secret garden for ten years - except the robin, who flies over the wall. Mary watches the robin, and wonders where the key is...

だいたいこのくらいのレベルになります。この英語が無理なく読めれば本編も読めると思います。

児童書の名作をリトールド版で読んでみてはいかがでしょうか?

[いち押しポイント]

読んでいくと秘密の庭が気になる展開

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The Secret Garden: Stage 3 (Oxford Bookworms Library)