東野圭吾さんの小説より : 子供の教育強制と自由中学受験や習い事子供に任せる？

東野圭吾さんの小説『レイクサイド』を読んでいたら、かなり興味を引かれる教育についての会話が出てきました。

この作品は、私立の中学を目指す子供たちの泊まり込み合宿の場で起こる事件を題材にしているのですが、その中で子供たちと同伴している親たちのこんな会話シーンが出てきました。引用します。

東野圭吾著『レイクサイド』より

…進路は本人が決めるもので親が決めるものではない…しかしこれは大きな間違いなんだな。子供の進路というのは、ある程度親が決めてやらなきゃいけないんです。少なくとも中学受験をするかしないかなんてことは、子供ではなく親が決めるべきです。…

だって、十一、二歳の子が、将来のことを考えて私立中学に進みたい、なんてことを自分からいいだすと思いますか。… 本人に任せれば、楽な道しか選ばないのは当然です。その子の将来を考え、どういう教育を受けさせればいいかについては、親が真剣に考え、決定すべきです。…

はい(^_^)

子供の意見や考えを尊重（ respect )したいという親御さんも増えているのかもしれませんが、その考えを真っ向から否定していますね。

強制することと道標を示してあげることの狭間が難しいのかもしれません(^_^)

さらに…

…伸び伸び育てるというのもけっこうですけど、何かを得るためには苦労して競争に勝ち残っていかなければならないということを子供のうちから教えるのも必要じゃないですか。

なるほど(^_^)

競争（ competition ) もグローバルな時代です。競争力がなければこれからの日本、日本人は落ちていく一方だ、生き残っていけない、という意見は経済の専門家や教育者からも日常的に聞く時代になりました。

受験という苦労に関して反論する親に対してこんな強烈な発言をする登場人物も(^_^)

能力の質や種類といったものは子供によって違うわけです。その子に一体何が向いているのかは、いろいろなチャンスを与えてやらないとわからない。…いってみれば受験勉強というのは、サッカーや野球の練習をするのと同じことなんです。

なるほど(^_^)

受験勉強をさせることと、無理矢理スイミングやサッカーやピアノをやらせることの違いはなんだ？どうして受験となると「かわいそうだ」と批判するのか、という反論ですね。

こんな強烈な発言も出てきました❗️

…本来もっと高いレベルにまで引き上げられる能力を、そのまま埋もれさせるようなことになれば、それは親の怠慢ということになるんじゃないですか。

その後、受験に賛成の親2人の間で交わされた会話ではこんなセリフが‼️

本人は放任主義を気取っているんだろうが、じつは責任放棄にすぎんのだよなあ。

いかがでしょうか？

子供にはある程度の強制力を持って接する方が良いのか…子供の意見を尊重したり自由主義で育てる方が良いのか…

もちろん「バランスが大事」とか「どっちもいきすぎちゃいけない」なんてことは当たり前で、それは教育論というよりは単なる社会通念や一般論でしょう。「子供の意見や気持ちを尊重しよう」とか「学校や親が与えるばかりじゃダメだ」とか「子供にも自分たちで考えさせて成長させよう」という考えが例の“ゆとり教育”だったような気がしますが、あれは失敗に終わったと結論付けて良いでしょうね（泣）やはり、子供に任せてばかりでは子供はサボります…楽な方を選びます（泣）

私は私立の中学とか受験に関しては何ともわかりませんが、学習という部分で言えば

強制力は必要だと思います