アベノミクスはやっぱり…アホノミクスか… | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「NY 編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々と。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生ですがそれでも少しでも何かを伝えていければと思っています。よろしくお願いします

株価が乱高下している…。危機が近づきつつあるというシリーズを書き始めていこうだ。おそらく日経平均は8000円程度のレベルにさすがに一瞬で行かないと思うが時間をかけて下げていくだろう。

日銀がお金を刷って政府が財政政策を打てば需給ギャップがなくなって日本経済は大復活する。加えて円安で国内への生産拠点の回帰が進むのだ。物価が上昇すればデフレから脱却し経済成長が加速するのだ。それで万々歳だ。と言っている人がたくさんいた。

しかし、下のグラフにあるように特に経済成長が加速したという証は何もないわけで株価は実体経済対比明らかに割高だったわけだから大幅な調整が起こるのは時間の問題だったことは小学生でもわかる程度のっ簡単な理屈である。



(世界経済のネタ帳 より)

しかも一般に言われるように実質ベースの賃金も上昇していない。円安のせいで物価は多少は上昇しているがそのせいでかえって多くの人の生活は苦しくなっている。潤っているのは株をたくさん持っているような資産家、金融業者、不動産業者、大企業正社員くらいのものだろう。

昨年、消費税増税の反動(といわれた)で2四半期連続でマイナス成長が続いたがまた少し回復してきているように言われていた。だが、以前書いたようにGDPの中身を見れば実は消費税増税のせいではなかったのでは?という疑問は大いにあったのだが…。そしてここにきて4-6月期のGDPがマイナスになりそうであり、しかも7-9月期のGDP成長もマイナス成長になるという見方が出てきているようである。

焦点:4─6月マイナス成長の公算、構造問題置き去りで長期停滞懸念

輸出・生産の大幅な下振れを起点に、日本経済は回復期待が一転して景気後退懸念に変わってきた。民間調査機関は4─6月期の国内総生産(GDP )成長率について、当初のプラス成長から、年率1─2%台の大幅マイナス成長へ見通しを下方修正させた。


7─9月も回復力が弱いとの慎重な見方が増えてきた。日本経済の構造問題が置き去りにされ、長期停滞へとつながりかねないとの懸念も出てきた。(ロイターより引用)


というのは少し古い記事で実際に4-6月期のGDPはマイナスということになった。しかも中身を見ると消費が大幅に落ち込む一方で在庫の積み上がりがGDPをなんとか支えた格好。在庫は世界的な経済低迷を背景にアメリカでもつみあがっており今後は生産調整が起こる可能性が意識されている。


これでもかという金融緩和にもかかわらずこれで過去5四半期で3回目のマイナス成長だ。消費税増税の反動もあるがそもそも日本経済の実力が相当低下していることはもはやだれの目にも明らかだろう。


いつも言ってきたがアベノミクスや金融緩和が日本経済を(循環的にせよ)回復させたという側面は小さい。世界中で行われていた金融緩和と欧州経済や米国経済の回復が株高に寄与しただけである。


そして、安倍政権は高い支持率を活かして規制緩和や構造改革や行政改革といった日本経済と日本財政の健全化に必要不可欠な、しかし高い抵抗が予想される政策を行うかと思いきや時代錯誤の改憲解釈にご執心だ。


放っておいても金融緩和で株は上がり続けるとの慢心がそこにはあるのだろうか。現在、シリーズで書いている記事で設備投資や生産性を話題にすることも多いが、設備投資や生産性の伸びの低迷は日本だけの現象ではなく先進国(いや新興国でも)見られる現象である。根は非常に深いと言わざるを得ないのに、安倍政権の対応といったらこんな有様らしい。


設備投資も官邸が指示? 安倍政権の成長戦略「改訂2015」


国家社会主義よろしく政府がなんでも指示すれば民間企業が従うと思っているらしい…。そして不採算な設備投資でもなんでもやればいいと思っているのだろう。


いずれにしても、日本経済の潜在成長力を上げるような長期的な施策は安倍政権にはやはり皆無であるということが明らかになってきているし、安倍首相がいかに経済音痴かということも明らかになってきている。


それでもこれまでは世界経済がなんとなく悪くはなかったので大丈夫だった。だが、今書いているシリーズで紹介しているように徐々に世界経済が悪化するリスクが高まってきている。最近の商品価格の暴落、中国株の乱高下、新興国や資源国通貨の急落はその始まりである可能性が高い。世界経済の貿易量も急減してきており世界的に景気後退するリスクに直面している可能性もある。


アベノミクスはやはりアホノミクスだった…。そして日本人と日本経済はまた貴重な年月を無駄な社会実験に使って終わっただけだったと後悔する日もそう遠くはないかもしれない。