長期国債買い入れ(QE2)の効果はあるのか?  | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

最近はリフレ論争が比較的、静かになっているような気がする。

ECB(欧州中央銀行) やBOE(イングランド銀行 )が利上げに動きそうからだろうか。

FED(アメリカ連邦準備制度 )によるQE2の効果を見極めようとしているからだろうか?

個人的にはいつも書いているようにリフレ反対派である。しかも長期国債の買い入れにはあまり意味がないと考えている。(参考過去記事→リフレに対する素朴な疑問(4) 長期国債を買えばいい? )


ゼロ金利、あるいはほとんど金利がゼロに近い状態で長期国債を中央銀行が買い取るということはどういうことなのだろうか?

金利がゼロに近い状態では中央銀行が発行する貨幣と政府が発行する短期国債はほとんど同じ意味である。金融機関はいつでも短期国債を担保に中央銀行から資金を借りることができるからだ。

この場合に長期国債を買い取ることの意味はなんだろうか?

長期国債を中央銀行が買い取って、マネーを市場に供給する。しかし、上述のようにマネーは短期国債とほぼ同じである。とすると、この行動は中央銀行が長期国債を買い取って短期国債を供給している行為なのである。結果は容易に想像できる。市場に与える影響はほとんどない。


さらに仮に長期金利が中央銀行の介入によって一時的に低下したとしても、最終的には中央銀行が購入した長期国債は償還するか市場に売却される。いずれに場合でも市場からマネーが吸い上げられて長期国債が発行される。その時点での金利上昇が促されるわけである。手前での金利低下と将来での金利上昇を交換しているだけだから、財政政策と同じで手前の需要を先食いしているだけということになる。


もっといえば、市場は均衡していると考えるのが普通である。であるならば、そもそも長期国債の買取は市場に何の影響も与えないというのが普通だ。


そのように考えれば、やはり長期国債の買取にはあまり意味がないと考えるのが普通だろう。リフレというのは非常に怪しい政策である。


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