20年後の世界を日本を想像してみよう | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

20年後に世界はどうなっているだろうか。新年だしこんな記事もありだろう。しかも肯定的なものにしてみた。


アジアの中間所得層(一日の消費金額が2ドル~20ドルくらいの層)は2020年には現在の2倍の20億人になる。そして個人消費の規模は現在の4.5倍にも跳ね上がるらしい。

日本経済がある程度の成長を続けたとしてもアジアや南米などの新興諸国はどんどん日本にキャッチアップしてくることは間違いないだろう。


では、そういった世界をちょっと想像してみよう。


有名なサッカー選手。たとえば20年後のクリスチャーノ・ロナウド(の様な選手)はどうなっているだろうか?

サッカーの本場は依然欧州だ。アジアなどの消費規模の拡大に伴って、欧州の各国リーグは放映権料などをアジア諸国に売ることでますます莫大な利益を得るようになっている。当然、サッカー界のスター選手の給料は現在以上に跳ね上がっている。


また、日本は依然サッカーではアジアでトップクラス。日本の選手や指導者は同じアジア圏のリーグで結構プレイしたり監督になったりしている。彼らのような特殊なスキルを持った人材が活躍する場が増えているわけだ。


芸能界。

日本は依然世界でもかなりの規模の市場だが、アジアはもはや日本を凌駕する規模の市場に育っている。当然、日本の映画や歌手は日本のみならずアジア全域で大人気だ。英語や中国語を話すのは日本のトップクラスの芸能人にとっても当たり前になっている。当然、芸能界は空前の好景気。芸能人のギャラもどんどんあがっている。


ビジネスマン

日本の市場としての価値はまだまだ高い。しかし、内需企業を含めたあらゆる分野においてアジアへの進出がかなり進み、日本企業のほとんどはその売り上げの半分以上をアジアなどの海外で上げている。当然、アジアを格安航空に乗って飛び回るのが日本のビジネスマンの当たり前の姿だ。

また、日本的経営(そんなものがあるのか疑問だが)に対する評価や日本の技術力に対する評価は依然高い。日本の経営者や技術者などの高いレベルのスキルを持った人々は中国のみならずアジア各国の企業で当たり前のように働いている。引き合いも結構厳しいから、エグゼクティブと呼ばれるようなトップクラスのビジネスマンのサラリーはどんどん上がっている。


ということで、どうもスキルの高い日本人はアジアの発展でますますその恩恵を受けているようだ。日本経済もアジアの文化の中心として消費意欲の高いアジア人の需要をうまく取り込んでかなり好調のようだ。


一方で、工場労働者などの低賃金労働者はどうだろうか?

日本はアジア(いや、世界で)で引き続き一定の地位を保っている。一人当たりのGDPでもなんとか30位以内はキープ。やはりアジアではシンガポールなどの都市国家や中東などの産油国を除けば一番豊かな国のひとつだ。

しかし、生産拠点やバックオフィス部門などの海外移転はますます進み国内のスキルがあまり必要とされない仕事はますます減っている。しかも、人口減に対応するためにドラスティックではないが移民の受け入れも増えてきている。

とはいえ、従来のようなスキルの低いといわれるような職についている人でも努力することによって海外の工場で指導したりというようなより高レベルの職に就く可能性は広がっている。日本のものづくりの精神やサービス精神は健在なわけだ。


しかし、低賃金労働者の中でも努力もせずふらふらと職を何度も変えているような人の賃金はアジア各国の低賃金労働者の賃金との比較で決められる傾向はますます強くなってしまっているようだ。


残念ながら20年前と彼らの給料の水準はあまり変わっていないか下手したら下がっている。国内には引き続き「格差が~」という怨嗟の声も聞こえるが、過剰な福祉政策で破綻の淵にまで追いやられた多くの日本人は聞く耳をもたないようだ。


とまあ、かなりいい加減な予想だが、ま、20年後はたぶんこんな感じになっているだろう。ちなみにこれは日本経済にとっては最善のシナリオだと思う。おそらくこのような最善のシナリオが実現しても格差はますます広がることは明白だろう。


ワクワクするようなボーダレスな時代が訪れようとしているがそれは同時に厳しいものになるに違いない。努力すりゃいいという単純なものではないだろうが、そういう時代が来る可能性に備えておくことはかなり意味があるだろう。


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