移民のコストとリターン。イギリスとフランスの移民は? 冷静に考えてみる。 | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/6961675/David-Cameron-net-immigration-will-be-capped-at-tens-of-thousands.html

David Cameron: net immigration will be capped at tens of thousands


(要約)


キャメロン保守党党首はネットの移民の数(流入ー流出)を1万人以内にすると述べた。


これまではこの手の話題はなかなか保守党にとっては触れられなかったが選挙を前に有権者の注目も集まっていると判断。保守党党首は具体的な数字に言及した。


公共サービスの観点からも伝統文化を守るという観点からも過去のときに年間20万人をも越えるネットの流入は多すぎると判断。イギリスの総人口は7000万人程度が上限という考え。


一方でスキルのある移民は依然として積極的に呼び込む。(ただし1万人という上限は守る)

また、イギリスは移民を呼ぶという点でかなり競争的優位にある。高名な大学や英語が母国語であるという点。

これからは優秀な学生に学んだ跡にイギリスでより働いてもらえるようにしていきたい。

とも述べている。


やはいり英語が母国語であるという点は大きいなあと思う。

-日本が本当に優秀な移民を多く集められるだろうか?アジアでは一等だろう。でも英語が母国語の国には勝てないだろう。

-イギリスの場合は人の行き来が自由になっているEU諸国との兼ね合いは保守党政権がどうとっていくか。見ものである。

-イギリスといえども移民による問題は数多く起こっているのが現状

-一方で3Kの仕事につく人がいなかったり、逆に教育レベルの低下によって高度なスキルを必要とする得に理系職においては人手不足が深刻


最後の点は今の日本と同じだなあとも思う。


http://mainichi.jp/select/world/news/20100111ddm012030061000c.html

フランス:「フランス人とは何か」サルコジ政権が問い ゆがむ論議、広がる反発

フランスでは引き続き問題が大きい。一回受け入れてしまった後に議論してももう手遅れかもしれないと先日のオランダのビデオと合わせておもわざるをえない。サルコジほど強力なリーダーシップを持った指導者でも手を焼いている。日本の首相にはとてもじゃないが、一度受け入れの流れがついてしまえば抗えないのではないだろうか。


やはり、安易な移民受け入れには反対だといわざるを得ない。


実際、何度も言っているけれども、移民で労働力人口を補ったところでどの程度の効果があるかは疑わしい。

しかも治安の悪化や公共サービスというコストは必ずかかってしまう。スキルの低い移民の場合にはおそらく公共サービスなどのコスト>>彼らの納める税金となってしまうのではないだろうか。(実際欧州諸国では大問題になっている)

 もちろんさらに、伝統的な社会が破壊されていくというコストも勘案しないといけない。


たとえば、卑近な例だが、イギリスの文化といえば。なんといってもきっちり列を作るというもの。日本人にとっては非常にここちいいが、インドとか中東系の人にはなじみがないらしくすぐに順番を抜かしてくる。イギリス人は眉をひそめるばかりだ。(もちろんしっかり注意する人も多いけれども)


 経済学的にも決して受け入れがたいのではないかなと思って簡単に検索してみたらこういうのが出てきた。


http://www.mof.go.jp/jouhou/soken/column/oguro_001.htm

人口減少経済と移民等に関する一考察


しかし、現実には、移民先進国である米国等においても、外国人労働者・移民の受け入れは、国内の未熟練労働者の職を奪うだけでなく、連邦や州政府に財政的負担などを発生させているとして、外国人労働者・移民の受け入れを批判するグループも存在する。すなわち、外国人労働者・移民の受け入れは、子供の教育や家族の医療などの財政的負担、あるいはその他の社会的コストを追加的に発生させる可能性が高いというのである。もちろん、外国人労働者・移民も歳入増加やGDPに貢献するが、欧米の推計では、プラス面とマイナス面を考慮すると、ネットではマイナスになるという試算もある


僕自身がいろんな論文をよんだわけでもないが、最後の部分はよく聞く話だ。

実際には移民を受け入れて単純に万々歳というのは難しいだろう。


とにかく安易な移民受け入れには反対していかねばならない。万が一、外国人参政権が認められても移民受け入れだけはなんとしても阻止しないといけない(民主党政権のような戦略のないかつ議論のない安易なものはだめだ。最終手段としての国民的議論を尽くした上で戦略的な受け入れはありえなくはないと考えているが。。。)


 ただし、ひとついえることはグローバル化が進むなかで製造業などは容易に活動拠点を移動できるようになってきている。

 残念ながらスキルを持たず努力もしない人たちの最低賃金が中国などの国並みの最低賃金に落ちていく可能性が高いのはもはや否定の仕様がない。それを国家にどうかしろといってもどうしようもない。ない袖はふれないのだ。イギリス人もそうだが、文句を言わずに身の丈にあった生活で満足する。そういうつつましさを日本人は思い出さないといけないのかもしれない。


決して論理的ではないが記事を追いながら冷静な議論をしてみたつもりだ。

なんかイマイチペースが出ないなあ。