「何歳でも好きな技術で生きるワンランク上のエンジニア」養成

エンジニア専門プラチナトーク マスタートレーナー 亀山雅司(Mark.jp)です。

 

 

九州で太陽光発電の系統切り離しがでてきています。

 

切り離しの間は売電収入はありません。

 

太陽光発電は結構ヤバい投資なのだけど、燃料費がタダ=儲かる、と誤解しやすいからか電力供給の基本を知らずして参入する人もいるみたいです。

 

 

そこで、今日はたまにやっている「技術」のお話をしたいと思います。

 

電力の大原則は「発電量=消費量」がバランスしていること。

 

勘違いしている人が多いのだけど「電力は貯められない」のが基本です。

 

「電池があるじゃないか!」と言っている人は、例えば家中の電池を集めて家電を動かしてみると分かるのです。

 

とても実用的に貯められる量ではないし、大容量の電池を買ったら太陽光発電の費用以上かかるのです。

 

もしかしたら、電池の革命があって、そのあたりが解消されるかも知れないけど、「現時点では存在しない」のです。

 

 

太陽光発電の固有の欠点は2つ。

 

①設備稼働率が10%しかない。

 

これはお日様が出ている時間で決まるから、いくら技術が進んでも大して変わらない。

 

100万円投資しても、平均すると10万円分しか設備が動かない

 

これは投資する人に大きなデメリット。

 

②出力変動が大きくて、大部分の時間は発電していないのに発電が始まるとドカーンと送られてくる。

 

①の裏返しなのだけど、例えば、10日に一度、10日分の食料として新鮮なお刺身を初日にどかん、と届けれるようなもの。

 

食べきらないし、置いておけないし、9日間は食べるものがない。

 

こんな感じの電力を買い取らないといけない。

 

これは電力を買う人のデメリット。だから太陽光は嫌われる。

 

 

九州電力は「電力消費=太陽光の発電の最大値」の時点で「これ以上、設備を創るのはやめてください」という対策をとろうとしたのだけど、投資側が「つくらせろ!」と主張してつくっていいことになってしまった。

 

どんどん太陽光の発電設備が増えて、そのうえ24時間発電できる原子力発電が供給に復帰した。

 

すると・・・

 

太陽光は切り離すしかない。

 

実に単純な話。

 

 

太陽光発電設備を作ってしまったのに買取がゼロ円だと倒産する。

 

何とかしないと・・・となると、涙を呑んで高い蓄電設備を入れましょう、という提案もでてくる。

 

タダになるよりましだけど、設備費用が倍になるから利益なんてでない。

 

これからコストは削減されていくのだろうけど、超大雑把に言えば、発電10円+電池10円+送電費用10円くらい。

 

後発の投資家はアリ地獄になる。

 

 

じゃ、これからは太陽光は全くダメなのか、というと損しない運用の仕方があるにはある。

 

例えば、一般家庭の消費電力はだいたい1kWくらいだから、その容量の太陽光をつけて「売電せずに自分で使う」。

 

すると、電力会社から買えば20円超えの電力が10円程度のコストで済む。

 

ただし・・・

 

一日の発電時間は平均で3時間程度。

 

一日の節約は10円☓3時間で30円。年間1万円程度。

 

いかにもしょぼい。

 

 

 

未来はどうなるんだろう?

 

産地消費は極めて難しい。

 

自然エネルギーは狭い地域で安定に供給することが(蓄電技術がまだない現在)技術的にも難しい。

 

コストもかなり高くなる。

 

バイオとの組み合わせも最悪だ。

 

そもそも自然エネルギーは人間の工業社会を支えるだけのエネルギー量はない。

 

今よりエネルギー消費が格段に少なかった古代文明でも、日本の江戸時代でも、山林がなくなってしまうほどの生産力しかないのだから。

 

現在の技術でできることは電力のできるだけ広い地域での融通だ。

 

地産地消とは真逆

 

 

もし、3円/kW前後のコストで蓄電できる設備が開発されれば状況が変わる。

 

そうすると蓄電して売電する業者ができるから、そこに売れるだろう。

 

もちろん、これも買ってもらう競争だから、自分で設備をつくるのよりややましくらいの価格だろうけど。

 

 

ちなみに、なんで燃料費がタダの太陽光がこんなにコストで苦しむんだ?おかしいじゃないかと感じている人もいるかも知れない。

 

これも答えは簡単。

 

化石燃料は「すでにエネルギーとしてできたものをタダで掘ってきているだけ」だから。

 

エネルギー生産のコストを払っていないから安いんですよ。

 

 

ちなみに、太陽光発電は国全体で見ればメリットがある。発電した分は海外から石油を買わなくて済むから、国富が国外へ出ていかない

 

投資した人は大変な目にあうかも知れないけど、国は助かるのです。

 

 

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エンジニア専門プラチナトーク マスタートレーナー 亀山 雅司(Mark.jp)でした。

 

※今秋に「エンジニア田中さんの話し方革命(仮)」の出版(12月B)をお届け予定です。