国債残高900兆突破記念--2:自分の立ち位置を知っておくこと | 永遠のビギナーのブログ

国債残高900兆突破記念--2:自分の立ち位置を知っておくこと

若干の補足を追加したので、どうも3回(予定)になりそうです。

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前回 の続き。

さて、b)に行きましょう。

b)「債務総額だけ出すのはおかしい、純債務で考えるべきだ」

純資産という人もいるかもしれません。まあ、以下の議論と似たような展開になるのでここでは触れません。

純債務とは債務と債権の差ですが、我が国(以降、政府。地方自治体も含む)の債務はざっくり言うと国債です。だから900兆です。政府の債権はざっくり米国債でしょう。まあ、これがいくらなのかわかりませんが、いずれにしても円ベースの固定金額ではありません。一方、債務は円ベースです。つまり為替リスクを負っています。しかもその債権残高はやたら大きいので、市場で売ると相場が崩れて為替リスクをもろにかぶります。(ついでに世界経済も巻き込みます。)

つまり、「まともには」売るに売れないのです。現金化できない以上、他で手当てしない限り資金はショートします。どこかの小国ならともかく、日本政府の債権は市場に対して大きすぎるのです。むかし、どっかのアホ証券がつくった「1兆円ファンド」に似ています。(あのファンド買って利益が出たのは居ないのでは、多分。)市場に対して大きすぎる資金は市場そのものを潰す量と意志がない限り、鈍重すぎます。(ついでに言えば、強行して売ろうとすれば、自称「自由市場の守護者」が適当な名目で実力行使する可能性もないとは言いません。)

で、資金がショートすると前回の話に行き着きます。

「社会保障基金がある。」という人もいるかもしれませんね。別記事 で書きましたが私の中ではあれはもう「無いもの」扱いです。現金化できない債権はこの場合意味を持ちません。今は純粋に通貨が必要なのです。(ウルトラCで社会保障基金を担保に日銀に紙幣を刷らせる手はあると思いますが、解決策ではなくただの時間稼ぎです。出口戦略を決めずに手を突っ込むと大やけどします。)

アホな人は資産とか言い出すかもしれませんが、皇居とか東名高速を何処に売ろうというのでしょうか?文字通りの売国ですか?理解に苦しみます。

まとめ
4)現金化できない債権では資金ショートは防げません。
5)政府の債権は市場に対して大きすぎるので、まともに現金化はできません。

で、a)。
a)「家計と比較するのは間違えている」

普通の人に説明するのにまさか、簿記をそのまま使うわけにも行かないでしょう。(それに企業会計と国家を同一視するのもおかしいし。)であれば、わかりやすい家計を比喩として使うのは無理がないと思います。無論、比喩である以上、歪みもあれば不正確なところもある。結論そのものがおかしいのであれば、また別のたとえで指摘すれば良いだけのこと。まあ、この文章で家計を比喩として使うことはないのですが、この手の解説にありがちな批難なので一応触れておきました。

まあ、この問題の根本は信用問題だから純粋な収支問題である家計よりも良いたとえはあると思うのだけれど。どっかに良いたとえがあれば、教えてください。