中高一貫校では、「校内予備校」が出来ている

 

現在、私立大学の入学定員が厳格化されたことに伴い、上位大学はより難関化が進んでいます。

そこで、中学生の段階から高い学力が必要になっているという背景があります。

 

特に人気が集まっているのは「総合型選抜対策講座」です。

小論文・面接対策・志望理由書の書き方の講義と、本校の教員による個別指導が受けられます。

参加人数も約80名に上ります。

 

大きな違いの一つは受講料です。例えば、一般の塾・予備校で総合型選抜対策の講座を受講しようとすると、年間100万円以上かかる場合があるうえに、受験するそれぞれの大学に特化した講座を追加して…というケースも少なくありません。ですが、本校の総合型選抜対策講座では1年間を第1期、第2期に分けて、それぞれ6万円の受講料で済みます。まだ開講3年目ですが、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学などの難関私大にも合格者を輩出しており、かなり手厚い指導ができていると自負しています。一般入試で最難関大学を目指す「TL講習」も合宿費用込みで年間10~20万円程度です。

 

小論文・志望理由書の添削については「回数無制限」で生徒からの提出を受け付けています。学校でなければできないことでしょう。さらに、基本的に原稿はデータで受け取るので、すぐにアドバイスができる即応性もありますし、タイミングが合えばビデオ通話で完成に向けて話し合うこともあります。

過去には、引っ込み思案な性格の生徒は、総合型選抜の準備に苦労するケースがありました。提出書類を準備する際、なかなか教員に対して相談できないためです。しかし、指導体制をICT化したことで、コミュニケーションが取りやすくなり、その壁を破ることができたと感じています。

2023年11月までに判明した総合型選抜の合格実績を見ても、国公立大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関私大に合格者が出ています。大学受験が多様化するなかで、偏差値に応じて大学選びをすることが適切ではない状況になってきました。つまり、生徒全員が同じように学力を高めるだけでは不十分で、生徒それぞれが自分の方向を見定めて進学先を決めなくてはならなくなったということです。比喩的に言えば、同じ船にみんなで乗る時代から、それぞれの小さな船で海へと漕ぎ出す時代へ変わったのです。そんな状況下で本校の校内予備校は、本人の目標に合わせて講座を選択でき、手厚い個別指導が受けられるという今の大学受験にマッチしたシステムを備えていると自負しています。

 

私立中学校の1年生は、中学受験の結果によって、自分を高く見積もったり、反対に低く見積もったりするところからスタートしがちですが、この段階では将来の進路は全く決まっていません。なぜなら「中学受験の2科・4科の試験は、多様化が進んでいる大学受験と必ずしもリンクしていない」からです。

本校では、入学時には予想していなかったほど、大化けする生徒を見てきました。未完成で粗削りな生徒でも、もしかしたらそうした生徒ほど、大きな成長が望めると思います。「過度に競争させるよりも、個性を伸ばす」という方針で、生徒が変わるさまざまなきっかけを用意していることが功を奏しているのでしょう。入学後は、自分の天井を決めることをせず、自分の個性を見定めながら選択肢を広げていきましょう。

 

「現在の大学受験は、偏差値に応じて選ぶ『進路』ではなく、一人ひとりが自分の羅針盤を持ち、将来の仕事も踏まえて『針路』を模索するものへと変化している」と西村先生はおっしゃっていました。これから中学生になるお子さまには、本気で進みたい道を見つけていただきたいです。佼成女子はキャリア教育や留学にも力を入れており、未来を描く準備もできる環境が整っています。