⚠BL小説。大宮のお話。裏なし。なんでも許せる方向け。

苦手な方は退出ください。












この日を待ちに待っていた、はずだった



1ヶ月も前からカウントを始めたくらい楽しみにしていた


今日は付き合ってから初めてのバレンタイン


楽屋へ行くまでも足取りは軽く、自然と顔も緩んでいた



なのに今、時計の針はもう夜10時を指している



なんでこんな風になっちゃったんだろう




時は遡ること昼過ぎ



仕事のため楽屋へ向かっていた


中に入るとすでにもうみんな揃っていてそれぞれに挨拶を交わす



O「おはよ」


A「おはよ〜!」
S「おはよ」
M「おはよう」


N「・・・はよ」



元気なみんなとは対照的にニノは眠そうにゲームをしている


まぁそれもいつも通りの光景なのだけれど



S「何?智くんいいことでもあったの?」


おれの顔の緩みに翔くんが鋭い質問をかける


A「今日はバレンタインだからね〜、顔が緩むのも無理ないよ」


O「いや、相葉ちゃんほどにやけてないよ」


S「え、何何?相葉くん貰える宛あるの?」



A「ふふーん、それがねぇいるんだなぁ〜」



予想外の答えにみんなが目を見張る


S,O,M「「「えっ?」」」



A「ね〜っ、ニノちゃん!」




N「・・・はい??」


ニノはなんのこっちゃわからない様子で首を傾げている


O「え、ニノ?」


おれもよく状況を上手く飲み込めなくて


S「えっと、相葉くん?」



A「はい?じゃないよっ、この前俺にチョコくれるって言ったじゃんっ」


翔くんと松潤は顔を見合わせて、気まずそうな顔をしてるけど


相葉ちゃんはそんなこと露知らずに続ける


A「もう!忘れちゃったの?」


N「え?そんなこと言いました?」


A「だってニノからメールきたんだよ?」


N「してないですよ?そんなメール・・・」


ますますわけがわからなくなってきた



ニノが嘘をついてるってこと・・・?


でもそんな風には全然見えなくて


A「え〜もしかして間違えて俺に送ったってこと?」


相葉ちゃんの頭上にははてなマークが浮かんでいて埒が明かない様子だった


N「ぁ・・・・・・」


ニノは何かを思い出すと、すぐさまスマホをのぞき込む



N「あぁ!!」


何かに気付いたのか焦っているように見えて



S「に、ニノ・・・?」


おれ含め他の4人は状況がつかめていない


A「・・・・・・もしかして、ホントに他の人に送るはずだったの?」


N「・・・・・・っ///」


沈黙を破ったのは相葉ちゃんで


その言葉が図星だったのかニノは珍しく顔を赤らめていた


耳まで真っ赤に染めて



A「えーなんだ期待しちゃった・・・で?ホントは誰にあげるの?」


S「・・・相葉くんっ」


あまりに純粋過ぎる相葉ちゃんの質問に翔くんは焦って止めようとしたけど



時すでに遅し


ニノはこれ以上ないほどに顔を真っ赤にし


目を潤ませて


N「っ・・・おれは誰にもあげませんっ!!///」


一瞬何を言ってるのかわからなくなって頭の中で言葉を整理していたけど



え・・・・・・・・・・・・



えぇぇっっっっっ!!



それでまぁ今に至るんだけど



おれにはくれるだろうってちょっとだけ過信してたんだけど


時間はもうあと少しで日付をまたぐところ



あー・・・・・・今年は諦めるか




結構ホントに、楽しみにしてたんだけどな



念の為とスマホを開くも着信履歴は無く


また一段と落ち込む



そしてスマホの電源を落とす




しばらくしてもこの落胆は大きい傷のままで


O「はぁ〜・・・・・・」



もうこれ何回目のため息だろ



・・・・・・・・・・・・・・・虚しいだけだな





よし、寝るか



そう決心したその時



ピンポーン



もう・・・何?


おれ寝たいのに



突然のインターホン


重たくなりかけた瞼を少し開き玄関に向かう



O「はーい、どちらさま・・・・・・え」


玄関を開け、前を見ると

N「・・・・・・こ、んばんは」



そこには耳を赤く染めた彼がいた



O「ニ、ノ・・・?」



玄関の中へ招き入れ上がるよう促そうとしたが


N「あ、いやすぐ済むんで・・・」


そう言って玄関以上には上がろうとしなかった



N「・・・あの、夜遅くにすみません・・・・・・」


もじもじして中々その続きを言おうとしないニノに内心ソワソワしながら次の言葉を待つ


N「・・・何回か電話したんですけど、出なかったんで、寝たのかなんて思ったんですけど・・・」


すっとポケットから出したスマホを立ちあげる


すると数件履歴が入っていて、おれはそれを見て僅かに息を呑む


O「・・・っ」


N「・・・どうしても、今日、じゃないとだめで」



徐々に高鳴っていく鼓動


ニノにも聞こえてしまうんじゃないかって


それでもそれを止める術なんてなくって



少し俯き加減に話していた彼がパッと顔を上げ


昼間とはまた違う潤んだ瞳をおれに向け


N「・・・・・・あ、の・・・これ」


そう言って青い箱に黄色いリボンの巻かれたそれを差し出した


N「一応、味見はしたんですけど、口に合うか・・・」



O「え、手作りっ?」


ラッピングの綺麗さにてっきり買ってきたものだと思っていたから変な声が出てしまう



N「あ・・・いや、無理に食べなくていいんでっ、不味かったら捨てていいんでっ・・・貰ってくれませんか?」


焦っている一つ一つの仕草すら可愛く彼を見入って



おれ、今どんな顔してるかな


たぶん、朝より緩んでるんじゃない?



おれは手を伸ばし


O「・・・やっぱ、無理」


N「え・・・?」


そう言って箱を持つ彼の手ごと掴み家の中へ引っ張る


彼はコケそうになる中慌てて靴を脱ぐ



N「ちょっと、智っ?」


家の中に戻って来た時にはもう既に時計の針は日付をまたいでいたけど


そんなの今のおれたちには関係なく



O「・・・もうホントにくれないと思った」


N「ぁ・・・ごめん」


O「だから、今日もう帰せない・・・///」


N「・・・っ///」


掴んだ手の温度が上がる



自分でこんなセリフ言う日がくるなんて思わなかったけど


今死ぬほど顔が熱い・・・



N「んふふ」


ふと後ろから聞こえてきた笑い声に思わず振り返る


N「・・・来てよかった」


そう言った彼の目には涙が溜まっていた


よく見ると微かに手も震えていて


責任感の強い彼のことだからきっとおれが思っているより追い詰められていたのかもしれない



そう思ったら言葉より先に足が動いていた


鼓動が早くなるのも構わずぎゅっと彼を抱きしめた


O「来てくれてありがとう」


N「んふふ、昼間はごめんね?」


O「・・・うん、ちょっと妬いた」


N「・・・」


O「・・・」



N「えっと・・・智?・・・・・・・・・あたってる///」


ニノはおれの肩口に顔を埋め恥ずかしそうに言った


O「・・・・・・」



おれは無言のまま、またニノを引っ張って寝室へ姿を消した─────────








fin〜





読んでくださってありがとうございました爆笑


1日遅れではありますがハッピーバレンタイン!


個人的にはニノが智くんにチョコを差し出した時が12時くらいなんじゃないかって思ってます、はいニヤリ


今度は大宮の激裏でも書きたいですねぇ、なんて思ってます照れ



また何か書いて欲しいものがあったらリクエストとかもらえるとありがたいです音符